渋田産業「えぞ舞茸と昆布のチップス」、農水省フードシフトセレクションで最優秀賞

update 2025/11/25 07:01


 【厚沢部】町内で「渋田きのこ園」を営む渋田産業(美和、渋田博文代表)が販売するマイタケ加工品「えぞ舞茸(まいたけ)と昆布(こんぶ)のチップス」が、農林水産省の表彰事業「FOOD SHIFT(フードシフト)セレクション」で最優秀賞に選ばれた。地産地消の推進や道産食材の魅力発信、フードロス削減に向けた取り組みが高く評価され、渋田代表は「地域の食の可能性を広く伝える力にしたい」と喜びを語る。

 同セレクションは、農水省が推進する食の啓発活動「ニッポンフードシフト」の一環として今年度新設した制度。地産地消・国産農林水産物の消費拡大▽環境に配慮したみどりの食料システム戦略の推進▽家庭備蓄需要の拡大▽インバウンド(訪日客)消費の拡大─の4つの観点から全国の産品を審査した。全国から約3000点の応募があり、10月末までに審査が完了。11月に東京都内で表彰式が行われた。

 最優秀賞はわずか10点のみという狭き門で、「えぞ舞茸と昆布のチップス」はその一つに選ばれた。同社が町内で栽培するブランド舞茸「えぞ舞茸」と道東産天然昆布を乾燥させて組み合わせたスナック菓子で、サクサクとしたマイタケの食感とパリパリとしたコンブの歯応え、コンブのうま味を生かした和風だしの風味が特徴だ。昨年は「函館圏優良土産品推奨会」でも受賞している。

 開発の背景には、夏場に需要が落ち込み、廃棄が生じやすいマイタケの課題があった。多くが生鮮品として扱われるため「日持ちの面で観光客が購入をためらう」という悩みも抱え、手軽に食べられる即食商品の開発を検討。台湾の空港で配られていたシイタケチップがヒントとなり、2年ほど前に加工品開発に着手した。渋田代表が受講した道主催の「フード塾」OB団体「E–ZO」で知り合った異業種の事業者とも連携し、昨年、商品化した。

 審査では、地域食材の活用、農水産物の消費拡大への寄与、フードロス削減といった点が高く評価された。認定産品に付与される「FOOD SHIFTセレクション」の認定マーク使用も認められ、販路拡大や海外展開へ意欲を示す。

 渋田代表は「E–ZOの仲間との共創、協業で実現した商品。受賞を励みに、厚沢部町をはじめ、まだ知られていない北海道の食の魅力を発信していきたい」と意気込む。

チップスをはじめ同社の商品は、道の駅あっさぶや、同社直売店、函館市内の土産店のほか、同社オンラインショップ(https://ezomaitake.jp/)でも取り扱っている。

提供 - 函館新聞社

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