飛鳥Vが函館港初寄港 34年ぶり新造船

update 2025/7/22 20:10


 日本郵船グループの34年ぶりとなる新造船「飛鳥V」(5万2265トン)が22日、函館港若松埠頭(ふとう)に初入港した。記念すべき初航海クルーズの最初の寄港地として到着した豪華客船を、大泉潤市長をはじめ、港湾業界関係者、多くの市民が歓迎した。

 同船は、全長230メートル、全幅29・8メートル。乗客740人、乗員470人が定員で、客室数は381室の全室バルコニー付き。今回の乗客は特別クルーズのため510人に減らして運航した。日本船としては34年ぶりの新造船で、国内のリーディングシップを目指すという。1992年からこれまで、初代飛鳥と飛鳥Uが最も寄港した回数の多い都市が函館だったことから、デビュークルーズの行き先に選んだ。飛鳥クルーズとして今回で通算115回目の寄港となった。

 初航海を祝福する青空が広がる中、市などは、岸壁や函館クルーズターミナルで客船と乗客をもてなす歓迎イベントを開いた。函大付属有斗高校マーチングバンド部が「はこだて賛歌」などを演奏し下船する乗客を出迎えたほか、市長は「数ある寄港地の中から最初の寄港地として函館を選んでもらい、心より感謝を申し上げる。長年にわたり築いてきた信頼と縁が、新たな歴史の1ページにつながった。函館ならではの魅力を堪能してください」とあいさつ。小久江尚船長らと記念の盾を交換したほか、地元特産品の日本酒「五稜」や函館真昆布、ふっくりんこ、花束、いか踊りの法被をプレゼントした。ともえ大橋には貴重な場面を写真に収めようとカメラを手に訪れた多くのギャラリーの姿も。

 乗客の多くは日本人で、徳島市の会社役員、渡辺豊彦さん(77)と夫美子さん(74)夫妻は「初航海にぜひ乗船したいと以前から決めていた。食事も非常においしく、船内の各所には著名な美術品の展示があり、巡るのも楽しい」と笑顔だった。

 また、午後4時からは、出港に合わせたイベントも企画。同埠頭岸壁に隣接する市青函連絡船記念館摩周丸の甲板上から、市民ら約130人が黄色いハンカチを振り、出港する客船を見送った。

 同船は20日に横浜港を出航し、函館、小樽を巡る。今月29日も若松埠頭に寄港するほか、8月7日(港町埠頭)、25日、9月18日、29日にも入港。このうち、9月18〜19日は停泊するため、港を華やかに照らす客船を見ることができる。

提供 - 函館新聞社

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