新幹線函館駅乗り入れ整備費160億円台 最終報告
update 2024/3/28 20:41
函館市の大泉潤市長が目指す北海道新幹線のJR函館駅乗り入れを巡り、市がコンサルタント会社に委託していた調査の最終報告で整備費を160億円台と試算していることが28日、関係者への取材で分かった。レールを1本増やす方法でフル規格新幹線の乗り入れが可能との結論を出した。市長が29日に記者会見し公表する。
新幹線の函館駅乗り入れに関する調査は、市長の目玉政策。市は最終報告を基に、近隣自治体やJR北海道など関係機関との協議を経て、乗り入れの可否を判断するとみられる。
市は昨夏、実現可能性を検討するため、千代田コンサルタント(東京)に整備費や旅客予測、乗り入れによる効果の検証の調査を委託、今年1月に中間報告を公表し、最終報告は今月中に明らかにする考えを示していた。
焦点の整備費は線路の工事や駅のホーム改良、運行管理システム改修費など160億円台と見積もった。フル規格新幹線は、在来線レールの外側に新幹線のレールを1本設置し直通させる方法で、実現すれば新函館北斗駅―函館駅(約18キロ)を乗り換えなしで利用できる。
また、乗り入れによる観光面の経済波及効果は年間約120億円としている。
新幹線の函館駅乗り入れを巡っては地元経済界などから異論も根強く、実現するかどうかは不透明だ。
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