函館の武良さん起業 オーガニックショップ開業

update 2020/2/6 06:55


 函館市五稜郭町の主婦、武良千尋さん(38)が、五稜郭タワー向かい最上寺(住山省悟住職)敷地内にオーガニックショップ「KoA(コア)」をオープンした。無添加の菓子やジュース、環境に優しいエコ雑貨を扱う専門店で、子育て中のお母さんや子どもがターゲット。武良さんは「子どもと地球の未来を守るという情報発信の場になれば」と意気込んでいる。

 武良さんは住山さんの長女で、山形県で生まれ、小学4年から高校卒業まで函館で過ごした。結婚し札幌に住んでいたが、昨年8月に店を開業するため帰函。亀裂が入って危険だった寺の塀を取り壊すことになり、塀を除去した跡にプレハブ小屋を置き、内装、外装の改修工事を行った。内装は内装業の夫が手掛けた。整備費は自分の貯金と父からの援助でねん出。初詣客が多い今年1月1日にオープンした。

 4畳分の店内には、無添加・オーガニックの菓子やジュースのほか、弁当箱、プラスチックフリーのストロー、洗えるマスク、エコバッグ、洗って使えるフードラップなどプラスチックを使わない商品が並ぶ。菓子は、子どもが取りやすいよう下段に陳列している。仕入れは、自分の気に入った商品を全国各地から取り寄せる。

 武良さんは、小学1年の長男(7)と保育園に通う長女(2)の母。子どもに離乳食を与える中で添加物の存在に気づき、プラスチック製品が地球温暖化の原因の一つになっていると知り、健康・環境への影響を考慮していることを店の形で表現したいと考えた。最初はオーガニック商品が売れないと懸念し、反対していた父も武良さんの熱意に納得したという。

 武良さんは市内のオーガニックショップを調査し、有機の野菜や調味料を扱う店が存在するため、そうでない商品を扱う。店周辺は観光客の往来は多いが、店内に足を運ぶ市民はまだ少ない。知名度不足を克服しようと、インスタグラムで店に関する情報を発信している。武良さんは「店の規模を大きくするのが目標。店名のように、コア層(熱烈なファン)を増やしたい」と夢を描く。

 午前11時〜午後4時。不定休。最上寺内に正午以降、3台駐車できる。問い合わせは同店(070・4417・0870)へ。

提供 - 函館新聞社

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