ブランドフェア着実に成果 今年は商談成約数165件

update 2019/11/27 07:16


 渡島総合振興局と桧山振興局が函館市内で開いている相談・商談会「道南食と観光ブランドフェア」が、着実な成果を出している。今年で10年目を迎え、今月15日に開催した通算11回目では、商談成立数が165件と過去最多になった。バイヤー、出展者の掘り起こしを積極的に行い、新しい″出会い≠創出していることが奏功した。

 ブランドフェアは、北海道新幹線開業に向けた食と観光のブランド化を通じた道南の活性化の取り組みの一環として、2009年度に始まった。行政が10年続ける商談会は珍しく、函館から全道各地に波及した。バイヤーは地域に埋もれがちな優れた商品を発掘でき、出展者は販路開拓や商品開発に助言・指導を受けられるメリットがある。

 渡島総合振興局によると、これまでの来場バイヤー数は576人、参加出展者数は799社、個別相談・商談件数は3564件、商談見込み件数は2411件で成約率は67・6%。行政が手掛ける商談会としては高い成約率を誇る。

 今年度のフェア2019は、フォーポイントバイシェラトン函館で開き、百貨店や食品卸売業、通信販売などのバイヤー34社52人(うち新規7社12人)、出展者は65社(同29社、青森から5社)だった。午前の商品展示会は出展者のブースにバイヤーが訪れ、午後の個別相談・商談会はバイヤーの席に出展者が足を運ぶ仕組み。アンケートや聞き取りで満足度を聞いたところ「今後も出たい」「内容次第で出たい」と前向きな回答が100%に達した。出展者からは「初めて参加したが、楽しく相談できた」、バイヤーからは「他地域より高レベルな商談会だった」との声があった。

 函館市弁天町の水産加工業「小田島水産食品」の小田島隆社長(67)は、同社が開発したアヒージョのもと「塩辛de(で)アヒージョ」を売り込んだ。小田島社長は「試食でおいしいと高評価をもらった。もともと当社の塩辛を扱っている取引先からアヒージョを追加したいとの話もあった。簡単に居酒屋で作ることができる業務用があればいいとのアドバイスを受けた」と話す。

 渡島総合振興局商工労働観光課は「出展者を毎回半分近く入れ替え、掘り起こしをしっかり行っている。優れた生産者に光を当てられる貴重な機会として定着した」とし「相談機能を充実しているのが強み。イカ不漁でイカに代わる新商品を作るにも、適切なアドバイスに基づいた商品開発が欠かせない」と強調する。

提供 - 函館新聞社

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