伝統の江差追分を次世代へ 木村さんが道場立ち上げ

update 2019/4/12 08:13


 【江差】第29回江差追分大会全国大会優勝者で、ジャンルを超えたアーティスト活動を展開する木村香澄(かずみ)さん(44)がこのほど、町津花町に江差追分道場「紫世会」を立ち上げた。木村さんは「これからは自身の活動と並行して後進の育成にも力を注ぎ、江差追分の魅力を全国に発信していきたい」と意気込んでいる。

 江差町出身の木村さんは8歳の時に追分を習い始め、9歳から3年連続で全国大会子供の部で最優秀賞に輝いた。さらに同大会一般の部では最年少記録となる17歳で頂点に立ち、天才歌手として脚光を浴びた。

 その後は細野晴臣さんや宇崎竜童さんなど、有名アーティストの作品にジャンルを超えて参加。大黒摩季さんのプロデュースによる「ソーランBeat」はYOSAKOIソーラン祭り公式応援ソングになっている。またSTVラジオのパーソナリティーも務めるなど、幅広い活動を繰り広げている。

 10代後半から20代にかけては「早く江差を出て都会で暮らしたいという思いが強かった」と振り返る木村さん。しかし、いざ古里を離れてみると「やっぱり江差での生活が一番自分に合っていたことを実感した。地元への恩返しの意味も込め、腰を据えた活動をしていきたい」と考え、昨年11月に紫世会を発足。今月末に開かれる江差追分会総会で、正式な承認を受ける見通し。

 指導の拠点となる町津花町の道場は、5月から飲食店「cafe 香澄 kazumi」としても運営する。店内には大型の基本譜が設置されたステージがあり、「観光客が追分を気軽に体験できる場所にしたい」と木村さん。「人口減少の影響で江差町内の歌い手が減少している中、伝統の灯を絶やさないための手助けになればうれしい」と意欲を見せている。

提供 - 函館新聞社

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