紅ズワイガニ6次化へ奮闘、江差の北前水産

update 2016/1/5 10:20


 【江差】江差町豊川町の北前水産(松田親(いたる)社長)は、桧山沖で水揚げされる紅ズワイガニの6次産業化を目指し奮闘している。将来的に加工、販売まで自社で手掛け、漁業の高付加価値化を目指す。行政側も専門家を派遣しアドバイスするなど、商品開発に向け後押ししている。

 同社は第七十八宝樹丸(152トン)を有し、桧山では唯一、紅ズワイガニ漁の操業許可を得ている。カニかごを使い、漁期は3〜8月で江差港に水揚げしている。

 港から漁場まで近い所で30分で着けるため、紅ズワイガニの鮮度の良さが特徴だ。また、サイズも他産地より大きめで、実入りの状態も良い。これまで道内外の加工業者に出荷していたが、自社で加工して付加価値を高めて売ることが必要と判断、6次化を目標とするようになった。6次化は農業分野が先行しており、漁業での成功例はほとんどないとされる。

 密漁規制により道内に出回るロシア産タラバガニやズワイガニが激減した影響で、国産毛ガニも品薄となって販売価格が高騰、紅ズワイガニのニーズが高まっていることも背景にある。松田社長(26)は「国産カニへのニーズが高まっており、現在の状況をチャンスと捉え、知名度を高めていきたい」と意気込む。

 昨年12月16〜18日には、丸井今井函館店で冷凍紅ズワイガニの試験販売を初めて実施。1匹3240円(1キロ)〜1890円(650グラム)で販売したところ「まずまずの手応え」(松田社長)と自信を深めた。

 本年度は北海道中小企業総合支援センター(札幌)の支援を受け、専門家からアドバイスを受け商品開発への戦略を練っている。松田社長は「自ら加工して売ることは父の夢でもあり、頑張って形にしたい」と話している。

提供 - 函館新聞社

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