経済や憲法論議 どう動く 参院選、道内民進2議席、全国は改憲勢力3分の2

update 2016/7/12 09:28


 第24回参院選は11日、全国で開票が終わり、全議席が確定した。道選挙区では民進党が改選3議席のうち2議席を制したが、全国では、自民、公明両党で改選定数(121議席)の過半数を超え、憲法改正発議に必要な参院の全議席数(242議席)の3分の2を改憲派が上回った。安倍政権が掲げる経済政策「アベノミクス」の推進や憲法改正など、新勢力図を踏まえた今後の国会議論が注目される。

 道選挙区で2人当選を決めた民進党。道南ではほとんどの市町で連合が支援した徳永エリ氏(54)の得票を鉢呂吉雄氏(68)が上回った。地元の連合幹部は「組織としては反省すべき点はあるが、ある程度予想のついたこと」と受け止める。党道第8総支部代表で全道の鉢呂選対の本部長を務めた逢坂誠二衆院議員は「道民が抱いていたTPP(環太平洋連携協定)や憲法問題などへの不満を表現する場がなく、その受け皿になった」と評価する。

 自民党は、現職の長谷川岳氏(45)が早々に当選を決めたが、新人の柿木克弘氏(48)が8441票及ばなかった。道8区支部長の前田一男衆院議員は「道南と札幌で柿木さんの票が伸び悩み、知名度の浸透が果たせなかった」と分析。両候補を支援した公明党の茂木修函館総支部長も「柿木さんには時間が足りなかった」と話す。ただ、自民2候補の得票は、民進2候補の合計を約8万票上回り、前田氏は「政府の経済政策は支持を得たと認識している」と述べた。

 国会の勢力図は自民1強がより深まり、安倍政権は基盤をより強固とした。自民党が2012年に発表した憲法改正草案では、憲法9条を改正し「国防軍」の創設、有事や大規模災害発生時に内閣に権限を集め、国民の基本的人権を制限する緊急事態条項などを掲げているが、内容までは国民に浸透しておらず、野党側は「立憲主義の考えに反する」と批判を強める。

 前田氏は「憲法改正を発議する環境は整ったが、どの条文に着手するかは議論が深まっていない」とした上で「国民の間で議論を交わすきっかけにつながるのではないか」との見方を示す。ただ、公明党は9条改正を含めた改憲には慎重姿勢で、茂木総支部長は「今は全く議論が成熟していない。時間をかけて慎重に議論していくべき」と話す。

 逢坂氏は「参院選の候補は道内でも全国でも突っ込んだ話はしていない。改憲への信を得たということにはならない」と警鐘を鳴らす。共産党函館地区委員会の三国武治委員長は「改憲派が3分の2を占めたが、戦いはこれから。次期の国政選挙でも大きな争点になる」とし、野党共闘の深化を望む。

 一方で、比例代表では公明党の横山信一氏(56)が再選を決め、前田氏、逢坂氏、鉢呂氏を加えると、道南ゆかりの国会議員は与野党合わせて4人になる。逢坂氏は「参院は必ずしも地域にこだわるわけではないが、道南の一次産業にとって、横山さん、鉢呂さんがいるのは非常に心強いこと」とした。三国委員長は「大間原発問題では野党間で考えを一致させて、協力したい」と述べた。

提供 - 函館新聞社

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