今季こそイカ豊漁を 祈願祭

update 2016/5/29 09:42


 道南スルメイカ漁の6月1日解禁を前に、函館市漁協の函館小型いか釣漁業部会(佐藤豊次部会長、21隻所属)は28日、函館漁港で大漁祈願祭を開いた。函館近海は2010年以降、漁場形成がうまくいかず、水揚げ不振が続いており、漁業者は「今季こそ」と豊漁に期待を込めた。

 トラックの荷台に祭壇を設け、色とりどりの大漁旗をなびかせた。神事では祝詞奏上に続き、佐藤さん(66)らが玉串をささげて大漁と安全を祈願。お札船の喜久丸(安井龍也船主)の船上で祈とうを行ったほか、餅まきでは家族や子どもたちが紅白餅を夢中で拾った。漁船による海上パレードは強風のため中止になった。

 解禁後は、日本海を北上する群れを漁獲するため松前沖に向かう。市漁協によると、組合員に販売するA重油価格は6月1日から、前月より3・5円上がって1リットルあたり59・3円(税別)。昨年同期(74・7円)と比べても値下がりしており「あとは漁模様が良ければ」(市漁協)という。

 佐藤さんは「燃油代は今のところ下がっているが、漁期に入ってじわじわ上昇しないか心配だ。豊漁を祈るしかない」と切実だ。安井さん(64)は「漁に出てみないと分からないが、石川県や新潟県での漁が薄いようなので、不安もある。『今季こそ』という思いは強い」と話していた。

 今季からイカ釣り漁業に新規参入する「まるなま漁業部」の蛯子清光社長(54)は「日本海の予測ではイカの密度が低いと出ているが、大漁だけを願っている」と力を込めた。

 銭亀沢漁協所属の2隻と合わせて計23隻が1日に出漁、2日に初水揚げ予定。

提供 - 函館新聞社

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