スルメイカ休漁で「猶予枠融通」要望へ 大泉市長、水産庁に
update 2025/10/28 20:21
函館市の大泉潤市長は27日の定例記者会見で、函館を含む北海道近海での小型スルメイカ釣り漁が漁獲枠超過で休漁になったことを受け、他の漁法向けの漁獲猶予枠からの融通を含め近く水産庁に要望する考えを明らかにした。市長はイカ漁休止について「地域にとってショックで、死活問題」との認識を示した。
市によると、水産庁が採捕停止命令を出す今月末までに、市、地元選出国会議員、漁業関係者らで小型イカ釣り漁船の漁再開を合同で要望するという。市長は22日にも、藤田仁司水産庁長官と面会し、地元の実情を伝えている。
小型イカ釣り漁船枠は今年度の上限(4900トン)を既に超えたため、北海道いか釣漁業協会(札幌)は22日から休漁を決め、水産庁は月末までに採捕停止命令を出す方針。函館の前浜は9月から漁が上向いており、スルメイカがいるのに捕ることができない状況になっている。
市長は「驚いたし、憤りに似た感情を持っている」と漁師の思いを代弁。「今漁期のTAC(漁獲可能量)の上限が非常に低く設定されており、1年魚なのでTACの上限をどう設定するかはいろんな余地がある」と指摘した上で「死活問題だ。漁師だけでなく、活イカやいけすイカという独特の食文化を求め観光に来てくれる。他の漁法向けの漁獲猶予枠があるので、融通を含め早急に要望していきたい」と強調。市長は「今の漁期でも漁が再開できるような枠の調整をしてほしい。しっかり意見を言わないと来季にも関わる。漁が再開できる環境づくりに努める」と力を込めた。
また、市長は市が検討する看護系大の設置に関し、今月10日に市医師会が市長宛てに設置要望書を提出したことに触れ「医療が危うくなると、消滅可能性都市に向かう大きな原因になる。良質な医療を守ることが重要だと改めて感じた。公立はこだて未来大と実務者協議を行っており、協議の進み方にもよるが、できるだけ早い時期に(市の方針を)示したい」と述べた。
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