スルメイカ8月80トン 依然低水準にとどまる

update 2025/9/4 20:27


 函館市農林水産部がまとめた市水産物地方卸売市場での8月の生鮮スルメイカ取扱量は、前年比29トン増の80トンとなった。前年同期を上回ったが、函館の前浜でのイカ釣りより、函館市南茅部や森町砂原地区の定置網で漁獲したスルメイカが多く、依然として低水準にとどまっている。

 同部によると、8月単月の取扱量は、統計の残る2005年以降で過去2番目に少なかった昨年の51トンを上回った。一方、1キロあたりの平均単価は同478円安い1080円で、過去5年で見ると、2番目に低かった。80トンの内訳は上旬39トン、中旬25トン、下旬16トン。出漁日数は前年より2日多い23日だった。取扱金額は同610万円多い8630万円。

 今季の漁期(6〜8月)トータルでみると、数量は223トン、単価は883円となった。

 8月の漁獲に関し、同部は「漁獲が増え、小売店にスルメイカが並んで市民も買いやすくなった。前浜の漁模様は低調に推移しているが、過去の状況を見ると9月から好転する可能性もあり、今後に期待したい」としている。

 函館市中島廉売内の紺地鮮魚は3日、スルメイカの入荷がなかった。紺地慶一社長(63)は「8月は釣りイカが少ない一方、定置網で漁獲したイカが多くて価格はそれほど高くならなかった。高水温などの影響で産卵場が変わり、大きいサイズのイカが少なくなるのでは」と危惧する。

 道総研函館水試の富山嶺研究職員(32)は「8月中〜下旬に道南太平洋で実施したスルメイカ漁獲調査によると、分布密度は低いが、昨年よりは良かった」とした上で「日高管内えりも半島付近にいるスルメイカの群れが道南太平洋に南下してくると予想されるが、量としては昨年と同程度または昨年をやや上回るぐらいではないか」と見通す。

提供 - 函館新聞社

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