函館市が優秀賞と大賞受賞 子育てに関わる行政手続きデジタル化 コンテスト2つ

update 2025/8/17 20:31


 函館市が子育て世帯を対象に行政手続きのデジタル化を進めた取り組みが、優れたDX(デジタルトランスフォーメーション)化を表彰する2つのコンテストで優秀賞と大賞に輝いた。市公式LINE(ライン)と、専門知識がなくてもウェブサイトやアプリを開発できる「ノーコードツール」を活用し、妊娠や出産などに関わる申請、予約のオンライン化を拡充。申請者の利便性が向上しただけなく、住民に寄り添う行政サービスの充実が高い評価を受けた。

 ノーコードツールは、プログラミング言語を使わず、もとからあるアイコンや背景、フォントの大きさといった素材をあらかじめ決まった中から選択し並び替えるだけで、スマートフォン上の画面が設計できるもの。

 市地域デジタル課の松林静輝主任主事(35)がリーダーを務め、昨年11月にプロジェクトを始動。市母子保健課職員から話を聞いたほか、アンケートを取り、約4カ月にわたり、使い勝手を現場とすり合わせた。その結果、今年3月に市公式LINEをリニューアルし@子育てメニューの新設A6つの申請、8つの予約手続きの拡充B子どもの生年月日を登録すると、タイムリーな情報が届く新機能「マザサポ+(プラス)」で情報発信を強化した。

 市によると、6月現在の市公式LINEの登録者数は3万8783人。利用者から「タップだけで終わって感動」「赤ちゃんを抱えながらでもできた」と好評を得ているという。

 プロジェクトは、7月にあった「日本DX大賞2025」(実行委主催)で、利便性向上のほか「子育て世代の心に『余白』を生み出すという優しさの価値を行政サービスに実装。職員が主体となってノーコードでサービスを育てる文化を醸成した」と高い評価を受けた。全158件の応募があったうち、地域DX部門の優秀賞を受賞。また、「日本ノーコード大賞」(ノーコード推進協会主催)で、自治体部門の大賞を獲得した。

 市は今後、高齢者支援や障害福祉、災害時対応などにも同様にオンライン化を展開する考え。同課は「ノーコードツールは、サービスを提供する職員にとっても使いやすいので、受賞が行政のオンラインサービスが広がるきっかけになれば」としている。

提供 - 函館新聞社

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