夏休みの保護者負担軽減 北斗市の児童クラブで宅配弁当提供

update 2025/8/7 20:05


 【北斗】小学校が夏休みに入って給食がなくなり、児童クラブに通う子どもの弁当作りが保護者の負担となる中、北斗市は今夏から、希望する児童クラブの子どもに宅配弁当を有料で提供する事業を始めた。市は今年度から児童クラブの運営を民間企業に委託し、ICT(情報通信技術)を活用した入退室管理や送迎支援などを導入。共働きなどで忙しい家庭の子育て支援の拡充を進めている。

 北斗市には現在16カ所の児童クラブがあり、放課後や土曜日、夏休みなどに開設している。いわゆる「小1の壁」の解消策の一つとして、児童クラブへの宅配弁当の提供を実施する形だ。

 今年度、市からすべての児童クラブの運営を委託されたのは、学童保育事業などを行う「シダックス大新東ヒューマンサービス」(東京)。

 上磯小学校では7月31日、上磯Aと上磯Bの児童クラブの41人が同じ教室で昼食。4人の児童が宅配弁当を食べた。この日のメニューは「焼肉弁当」。小学3年生の男子(9)は「焼肉がおいしい」、1年生の男子(7)は「ごはんがおいしい」と話し、口を大きく開けて箸が進んでいた。

 同社函館営業所の佐々木勝利所長(59)は「児童クラブでは今まで、夏休みの宅配弁当の提供はなく、保護者が自前の弁当を持たせなくてはならなかった。保護者の手間が減り、子どもも喜んで食べてくれている」と話す。現在、16の児童クラブ全体で毎日、20食ほどの宅配弁当の注文があるという。

 宅配弁当は同社が提携するコープさっぽろが提供。「メンチカツ弁当」や「チーズハンバーグ丼」など子どもが好む日替わりメニューで、1食561円(税込み)。保護者はメニューのアレルギー表示などを見て3〜5日前にスマホなどから注文できる。「月曜は自宅で弁当を作ろう。火曜は宅配弁当を注文しようというように、保護者が選択できるのがメリット」と佐々木所長。

 市では2019年度まで児童クラブを直営で運営。20年度から保育所などを運営する2つの社会福祉法人に委託してきたが、今年度から、民間委託したことで、クラブがなかった通学区域の小学生について別のクラブへの送迎支援が可能になった。

 また、ICTが導入され、同社のアプリ「ココキッズ」を使い、保護者がスマホなどで、子どもがクラブにいるかを確認できる入退室管理や出欠席申請、クラブ側からのお知らせ配信、緊急連絡などもできるようになった。

 人口減少と少子化のなか、北斗市では子育て支援に力を入れており、児童クラブの利用料は市の支援があり、1カ月1000円と比較的格安。市子育て支援課の竹内直樹課長(53)は「北斗市で子どもを産み育てたい、暮らし続けたいと願う家庭を応援している。今後も市民のニーズに応じた支援策の拡充と展開に務めたい」と話している。

提供 - 函館新聞社

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