函館で震度5弱の地震、道南停電相次ぐ

update 2018/9/7 07:38


 6日午前3時8分ごろ、胆振地方中東部を震源地とする強い地震があり、函館市で震度5弱を観測した。気象庁によると、震源の深さは37キロ、地震の規模を示すマグニチュードは6・7と推定される。最大震度は胆振管内厚真町の震度7。津波や土砂災害などの被害はなかったが、地震発生直後から渡島・桧山管内をはじめとする道内の全約295万戸で停電が発生した。両管内で死者は出ていないが、函館市内で7人がけがをした。北海道電力によると、6日午後7時現在、函館市内の一部地域で電力の復旧が始まったが停電している地域も残っており、市民生活はしばらく混乱が続きそうだ。

 函館市によると、人的被害は7件を確認した。亀田本町の62歳女性が廊下のドアに頭をぶつけて、左耳上から出血。石崎町の68歳男性が屋内で転倒し右太ももに痛み、東山2の27歳男性が左足に軽傷。富岡町1の87歳女性がベッドから転落し腰部に痛み、高盛町の83歳女性が屋内転倒し腰や脇腹、頭部を打撲。白鳥町の85歳女性が屋内で転倒し右前額部が腫れるけがを負った。

 建物被害では、北昭和小体育館の外壁が一部落下した。

 JR北海道は函館線や北海道新幹線で始発から全便運休。市電も全面運休し、函館バスも始発から運行を取りやめた。

 断水552戸、減水867戸(6日午前8時半現在)が発生したため、東山見晴台団地下バス停、元町給水池、赤川高区浄水場、南茅部支所の4カ所に給水所を設け、対応した。

 市は地震発生後すぐに、災害対策本部(本部長・工藤寿樹市長)を設置し、被害状況の把握に努めた。停電復旧の見通しが立たないため、6日午後3時に青柳小や港中など市内16カ所に避難所を開設し、住民が不安な一夜を過ごした。

 このほか、市の窓口業務を縮小。施設では熱帯植物園、戸井ウオーターパーク、市営の各パークゴルフ場を閉鎖、旧イギリス領事館、サン・リフレ函館、キッズプラザ、みらい館、函館コミュニティプラザ(Gスクエア)、地域交流まちづくりセンター、臨海研究所、青函連絡船記念館摩周丸、市国際水産・海洋総合センターを閉館とした。

 渡島総合振興局も地震発生と同時に災害対策本部を設置。本庁や他の振興局とのテレビ会議などを通じて情報を共有した。6日午後7時現在、土砂崩れや家屋倒壊などの被害は入っていない。道は6日午後3時、道内の全市町村に災害救助法を適用した。

 北海道電力によると、函館変電所(富岡町)と柏木変電所(柏木町)の2カ所が復旧し、病院などの重要施設を優先して電力を供給している。今後の見通しは「発電所の復旧によるところが大きい」としている。

 道教委によると、6日は渡島・桧山管内のすべての公立学校が休校したほか、函館市内の全私立中学校と高校も臨時休校した。

 函館開発建設部によると、午前8時半現在、函館新道の函館―七飯藤城間、函館新外環状道の函館―赤川間、函館江差道の函館―北斗茂辺地間、国道5号、国道278号、函館空港に異常はなかった。

提供 - 函館新聞社


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