ローカルレボリューションが「ディスカバー農山漁村の宝」グランプリ 水福連携の取り組み評価
update 2026/1/10 20:28
一般社団法人ローカルレボリューション(函館、岡本啓吾代表理事)が、農林水産省が主催する「第12回ディスカバー農山漁村(むら)の宝」で、全国最高賞のグランプリを受賞した。アンチョビや生フロランタンなど未利用・低利用食材を使った4つの商品化に成功し、関わる全ての人の利益になる仕組みをつくった点が高い評価を受けた。同法人は「地域の皆さんが応援してくれたおかげ」と喜びをかみしめている。
同賞は、農山漁村の持つポテンシャル(潜在能力)を引き出すことで地域活性化、所得向上に取り組む優良事例を選定するもの。道南からは第2回選定で「函館育ちふっくりんこ蔵部(くらぶ)」が選ばれているが、グランプリは初めて。今回は全国から454件の応募があり、有識者懇談会が優良事例30地区を選定し、このうち特に優秀な事例として同法人がグランプリに決まった。
同法人は2021年12月に「ハコダテアンチョビプロジェクト」を開始。第1号となったアンチョビ商品開発に伴い、23年8月に法人を設立した。昨年11月には、外部に向けた活動を強化するため、会社化(岡本社長)に踏み切った。これまでマイワシを使ったアンチョビやアンチョビソース、ナンプラー、生フロランタン「おまめとみるくに花束を」を開発し、事業拡大を目指す。
岡本さん(40)は「函館で水揚げが増えても、市場で安値で取引されたり、買い手がつかなかったりしてリリースされてしまうマイワシの価値に気付いてもらう取り組みとしてスタートした」と振り返る。年間約5トンのマイワシを漁師から仕入れ、地元の水産加工会社が利益を得られるよう加工し、就労支援施設でアンチョビの瓶詰めとラベル貼りを行い、地元の小売店や飲食店で新商品として販売するなど、共存共栄を目指してきた。今や供給が追い付かないほどの人気商品になり、東京の専門店で常設販売もしている。
有識者懇談会委員からは「海水温上昇に伴うマイワシ豊漁に対する柔軟性、対応力が素晴らしい」との評価を受け、中心メンバーの斉藤いゆさん(34)は「農業関連の応募が多い中、水福連携に目を向けてもらえてうれしい」、斉藤亘胤さん(50)は「地域の課題解決に向けた取り組みそのものが評価された」と喜ぶ。
岡本さんは「道南の新しい産業をつくり、食文化として根付かせるのが目標。次の新商品開発も考えており、スローガン『地域に愛ある革命を』を実現したい」と意気込んでいる。
昨年12月19日に同省で選定証授与式があり、今月20日には首相官邸で交流会がある。
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