漁再開後初の競り 5キロ最高値7900円 函館に活気
update 2025/11/12 07:01
漁獲枠超過で禁漁となっていた道内の小型船(5トン以上30トン未満)のスルメイカ釣り漁が10日再開し、函館市水産物卸売市場で11日、再開後初の競りがあった。発泡下氷イカ約3・7トンを取引し、1箱(5キロ入り)7900円の最高値が付いた。市漁協所属の小型船は荒天のため出漁せず、いけすイカの扱いはなかった。それでも小型船スルメイカが3週間ぶりに水揚げされ、函館のまちに活気が戻った。
道の資源調査で、定置網漁などの知事管理枠の漁獲可能量(TAC)3300トンに追加配分する398トンを活用。来年1月末までが期間だが、398トンの上限に達した場合、再び休漁となる見通し。道によると、道内238隻(10日現在)に特別採捕許可証を交付し、このうち渡島管内は鹿部、長万部両漁協を除く12漁協121隻、桧山管内はひやま漁協の44隻に交付した。
店頭には、あめ色に輝くスルメイカが並んだ。函館市中島廉売内の紺地鮮魚は、スルメイカ15キロを仕入れた。1匹あたり通常より約100円高い450円で販売。紺地慶一社長(63)は「飲食店や市民はスルメイカを求めており、漁再開でまずはひと安心」と胸をなでおろすも、市漁協所属の小型船がしけで出漁できないことに触れ「全道枠なので、他地区でたくさん捕れて枠が埋まってしまわないか心配。スルメイカの販売が途切れることなく続いてほしい」と願う。
はこだて自由市場(新川町)のイカ専門店「富田鮮魚店」(富田和子社長)は、許可のある小型船が昨晩出港し、今朝水揚げしたスルメイカを約10箱仕入れ、店頭に鮮度のいいスルメイカを並べた。富田社長(75)は「ほっとしている。これが一日でも長く続けば」と期待。「来店客から食べたいから、待っていたよ″という声も。普段と変わらない手頃な価格で食べられる」と話す。
函館自由市場協同組合理事長で、前鮮魚店の前直幸社長(62)は「久しぶりにスルメイカの姿を見られた」と安堵(あんど)する一方、いけすイカの入荷を心待ちにする。
また、函館朝市「えきに市場」の名物「活いか釣り堀」は、釣りイカ漁休止の影響で休業していたが、10日からヤリイカを使い営業を再開。約140匹を用意し、1匹1000円で提供。接客する小野寺透さん(64)は「みんな喜び、笑顔を見せてくれるので良かった」と笑みをこぼす。
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