フィリピンの村に中古リコーダーを 市内全中学校に回収箱設置

update 2018/11/10 06:47


 フィリピン・パラワン島北部にあるエルニド村の小学校に中古のリコーダーを届けようと、函館市内の企業経営者が「エルニドリコーダープロジェクト」を立ち上げた。市教委の理解を得て、市内全中学校に回収箱を設置。現地の子どもたちの音楽教育に役立ててもらう考えだ。

 同プロジェクトの代表者は、ホームページ制作などを手掛けるヒュークリエイト(日吉町2)を経営する佐々木浩平さん(39)。同村は「フィリピン最後の秘境」とも言われるリゾート地としても知られ、今年4月に社員旅行で訪問。同村のダイビングショップを経営する大塚義之さんからリコーダー提供の協力を呼び掛けられた。

 大塚さんからは、2012年にNGO(非政府組織)を立ち上げて楽器を贈る取り組みを続けてきたが、近年は諸事情で活動が停滞していることや、同国では都市部と島しょ部で教育水準が一定ではなく、同村では、人口増加を背景に音楽の授業が十分にできていないという話を聞いた。現地の子どもたちの笑顔や美しい自然を守るために情操教育の必要性を実感し、大塚さんに協力を約束した。

 当初は、新品のリコーダーを購入して贈ることも検討したが、日本では小、中学校卒業後に使用する機会がほとんどない現状を踏まえ、中古品を集めることを模索。市教委や市中学校校長会の理解を得て、今月5日までに全中学校に回収箱を設置し、保護者にも文書で協力を呼び掛けた。

 当面は200本程度の回収を目標とする。佐々木さんは「自宅で眠っているリコーダーがあれば協力をお願いしたい。気負わずに続けて、取り組みを函館近郊に広げることができれば」と話している。

 ソプラノ、アルトリコーダーの種別は問わない。回収後は洗浄し、数がまとまった段階で現地に贈る。提供は最寄りの中学校の回収箱か同社へ直接郵送する。詳細はホームページ(https://www.elnido.gift/)、問い合わせは(0138・84・8672)へ。

提供 - 函館新聞社

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