四稜郭にシバザクラ3000株、市教委が補助

update 2018/4/23 07:23


 函館市教委は今年度、国指定史跡「四稜郭」(陣川町)のイメージアップ作戦に乗り出す。神山町会(鎌田佳勝会長)が事業主体となり、3カ年かけてシバザクラ3000株を植栽。四稜郭を訪れる市民や観光客のイメージを高めるとともに、シバザクラの管理を通じ世代間の交流を促進する狙い。6月2日に今季の作業を予定している。

 四稜郭は1869(明治2)年、箱館戦争で旧幕府軍が五稜郭を守るため、北方3キロの高台に築いた西洋式の土塁で、来年築造150年を迎える。市教委は1990年度、あずまや、トイレ、駐車場を整備したが、中心市街地から遠く、公共交通手段も限られるため、訪れる人は必ずしも多いとは言えない。管理人が常駐していないため、入り込み客数のデータは取っていないが「集客に苦戦している」(市教委文化財課)。また、神山町会では町会加入率の低下も喫緊の課題となっている。

 同町会は、町会内に史跡保存部(坂爪庄一部長)を組織し、四稜郭の清掃活動や勉強会を継続的に開くなど、普段から史跡の保存・活用に協力している。昨年11月、市の市民協働モデル事業に採択され、今年度は50万円の補助を受けることが決まった。総事業費は約120万円。

 シバザクラは、駐車場に隣接する市有地1500平方メートルを活用。1000株ずつ3年かけて植栽する計画だ。作業は陣川あさひ町会に呼び掛けたほか、町民や子どもを中心とした市民ボランティアも募る。植栽の完了後も、神山町会が継続的にシバザクラを管理する。作業を通じ世代間交流が活発になり、町会加入率の改善につなげたい考えだ。

 鎌田会長(73)は「史跡でありながら、現状は市民や観光客の憩いの場になっていない。魅力を高めて人を呼び込めば、築造150年に箔(はく)が付く」と話している。

提供 - 函館新聞社

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