バリアフリーで誰もが使いやすく 乙部町が移住体験住宅2棟新築

update 2018/3/7 22:36


 【乙部】障害者や高齢者を加えた誰もが安心して暮らせるバリアフリー事業を推進する町は、町館浦に「バリアフリー移住体験住宅」を2棟新築した。段差のない室内や車いすに乗ったまま料理ができるキッチン台などを設け、暮らしやすさを追求。道内でも同様の移住体験住宅は珍しいといい、人口減少対策の新たな一手として期待される。

 住宅はA、Bの2棟で、バリアフリーホテルあすなろの近く。ともに木造平屋建てで、A棟は3LDKで107平方メートル、B棟が2LDKで91平方メートル。総事業費は約6200万円で、内閣府の地方創生拠点整備交付金を活用した。

 室内の設備は2棟でほとんど同じで、部屋全体の段差をなくし、車いすが通りやすいよう扉などを少し広めに設計。電動リクライニングベッド(シングル×2台)や電動カーテンを備え付けたほか、キッチン台や洗面台の下に空間があり、車いすに乗ったまま台上で作業ができるようにした。洗面脱衣室の天井にはリモコンで自動昇降する物干し竿が収納されており、車いす利用者向けに通常よりも低位置まで下りてくるなど、至るところに誰もが使いやすいユニバーサルデザインが取り入れられている。

 2015年にソフト・ハード面とも完全バリアフリーの同ホテルがオープンした町では、公共施設のバリアフリー化や元和台海浜公園「海のプール」の一部スロープ化、水陸両用の車いす用意など官民一体で安心して暮らせるまちづくりに取り組む。桧山管内各地でも、障害者が観光を楽しめる受け入れ態勢を整えるバリアフリーレジャー事業が展開されており、町総務課地域振興対策室の平田孝之室長は「高齢者や障害者、若い方など多くの人に利用してもらい、乙部の町の魅力を体感してほしい」と話している。

 2月23日から受け付けを始め、すでにお盆時期などの利用を望む問い合わせが寄せられているという。利用は5日以上90日以内で日数により料金が異なる(11〜4月の冬季は暖房料込みで割り増し)。夏季にA棟を31〜45日間利用する場合は1日3500円など。使用料には電気料金や上下水道料金、インターネット通信料なども含まれる。

 問い合わせ、申し込みは管理運営するおとべ創生株式会社(0139・62・5034)へ。詳細は同社ホームページに掲載している。

提供 - 函館新聞社

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