進まぬ除雪 市民混乱

update 2018/3/3 07:47


 融雪、降雪のダブルパンチで、除排雪が進んでいない函館市内の生活道路では車の通行もままならず、市民生活への影響が深刻化している。2日は市内の私立高校で卒業式の開始時間を遅らせる対応も取られた。

卒業式を30分遅らせる 清尚学院高

 2日に卒業式を挙行した清尚学院高校(土屋康宏校長)では、午前10時の開始時間を30分遅らせた。JRの運休や道路状況、生徒や保護者らからの遅延の連絡を受けての措置。時間までに全員がそろって滞りなく式は終了したという。同校の鈴木健宏教頭は「安全面に最大限に配慮した上で挙行することができほっとしている」と話した。

「車少なく、店に人来ない」

 函館市本通4の自営業尾森儀明さん(41)は「小路なので車が埋まった。人の手も借りて抜け出すのに昨日(1日)は30分、今日(2日)は1時間掛かった。いつも以上に車の通りが少なく、店にも人が来ない状態。雪かきも大変」とうんざりした表情。

 西桔梗の男性会社員(57)は起床時間を早めて、自家用車通勤に備えたが、近所の車数台も自宅前から出ることできず、近隣の住民同士で助け合って何とか出勤できたという。「大きな道路は大丈夫だが、入り組んだ住宅地は除雪が進んでいない。高齢者も多いのでこれでは救急車両すら通れず何かあった時が心配」と不安を口にした。

居酒屋予約キャンセル SNSで救いの手

 函館市本町にある居酒屋では2日に予約が入っていた2組約20人分の宴会がキャンセルに。悪天候のあおりを受けた形となったが、男性店主(38)が自身のSNSで窮状を発信したところ、常連客を中心に救いの予約が差し伸べられた。
 この日の小上がり席は2組の予約客で埋まる予定で、食材も仕入れ済みだった。店主がSNSで4000円(8品)のコースを2500円で提供すると書き込んだところ、キャンセル分を埋める新たな予約が次々と入り、「皆さんに助けてもらいました」と感謝する。

 ただ、店舗周辺の道路は除雪が行き届いておらず、1日の夜に雪で動けなくなった車が1晩たっても放置されたままで、道路は事実上の車両通行止め状態。店主は「(気温が上がれば)またぐしゃぐしゃになりそう。今年の雪害は甚だしい。2月の売り上げ減は五輪ではなく雪のせいですね」と話していた。

提供 - 函館新聞社

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