犠牲者悼み平和祈る 各地で函館空襲慰霊祭
update 2017/7/15 07:53
第2次世界大戦末期の1945(昭和20)年7月14、15の両日に起きた米軍機による「函館空襲」の犠牲者を追悼する慰霊祭が、函館市船見町の称名寺と、同青柳町の函館護国神社で行われた。参列者は静かに手を合わせ犠牲者の冥福を祈るとともに、平和への思いを新たにした。
〇…函館護国神社(大橋東城宮司)では、北斗市沖に沈んだ駆逐艦「橘」の慰霊祭が行われ、当時の乗組員2人を含む8人が参列した。
青函連絡船などの護衛に当たっていた橘は、米軍機約100機の襲撃を受け7月14日午前7時ごろに沈没、乗組員280人中140人が死亡した。
慰霊祭には橘に乗船していた三留直高さん(92)=神奈川県=と堀口頼秀さん(87)=群馬県=も参列。三留さんは「毎年ここに来ると身が引き締まる」、堀口さんは「平和の大切さを実感できる」と話した。
また、祖父が橘の乗組員で、2年前から慰霊祭に参加している大学生の海老名惇さん(20)=神奈川県=は「戦争の記憶を伝える橋渡し役になりたい」と意欲をみせていた。
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