七飯にキクラゲ専門店がオープン ゼロから繁殖、情熱実り商品化

update 2025/12/18 07:36


 【七飯】キクラゲの栽培などに挑戦してきたセブンズファーム(井上邦彦社長)が今月、七飯町桜町436にキクラゲの自動販売機と店舗をオープンした。ゼロからキクラゲの繁殖に取り組み、失敗を重ねながらもスーパーに卸すまでに成長しており、今度はキクラゲ専門の店を拠点に普及にも取り組む。

 キクラゲの取り組みは、空いたスペースで何かできないかと考えたのがきっかけ。同ファームの親会社が町大沼町の運送会社「羽衣運輸」という関係から、コンテナを使って2023年から栽培を始めた。

 ほとんどゼロからの出発。温度、湿度、二酸化炭素などの管理が必要だったが、まったくの素人。羽衣運輸に籍を置きながら、キクラゲの営業活動などもする寺本伸一営業課長は「妻とインターネットで調べたり、教わるためにさまざまな場所に出かけた」と振り返る。

 軌道に乗るまでさまざまな失敗もした。実際に製造から販売、調理方法なども

開発した寺本さんの妻で同ファームの寺本涼子チーフマネージャーは「水分、温度管理がうまくいかず、菌床が全滅したときは、もうダメだと感じた」という。何度もやめようと思ったが、持ち前の元気さから挑戦を続けた。

 情熱が実り、2年後には製品化に成功。道内のスーパーなどに置いてもらえることになった。今年10月には北海道きのこ品評会で優良賞を受賞した。

 キクラゲは、ビタミンD、鉄、カルシウム、食物繊維などが豊富に含まれており、健康維持に役立つと言われている。七飯町の澄んだ空気と豊かな自然、横津岳の伏流水を使い、農薬を一切使っていないという。

 肉厚でコリコリした食感が自慢で、炒め物、スープ、サラダに加えるだけで料理が引き立つ。商品は、社長の名前を取って「くにちゃんきくらげ」と名付けた。

 店舗は3日にオープンし、自動販売機で販売。24時間、365日購入できる。生キクラゲ、乾燥キクラゲなど4種類があり、価格は300〜400円(税込み)。併設している厨房ではキクラゲを使った新しいレシピを紹介しているほか、試食も可能だ。同ファームは「キクラゲのおいしさ、そして良さを知ってもらいたい」と話している。

提供 - 函館新聞社


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