函館に新ヨーグルト工場建設 北海道乳業 28年度稼働へ

update 2025/6/20 07:17


 函館市昭和3の乳業メーカー「北海道乳業」(田島英久社長)は2028年度の稼働を目指し、本社敷地内に新たなヨーグルト工場を建設する。ヒット商品のフルーツサラダヨーグルトなどを増産する計画だ。田島社長(46)は「高い評価を得ているヨーグルトにさらに力を入れ、会社の価値を上げ、賃上げを図り、若者がUターンしたいと思う会社にしたい」と話している。

 同社は、牛乳のほか、乳製品(バター、粉乳、練乳、ヨーグルト、デザート、チーズ)の製造・販売を行っている。

 ヨーグルトの新工場は、現在、本社敷地内にある旧菓子工場跡や倉庫などを解体した後、工場用地として整備して建設する。敷地面積は約3600平方メートル。26年度に工事を開始し、28年度の稼働を予定している。現在、ヨーグルト製造ラインは複数にまたがっているが、新工場では一つにまとめる計画だ。投資額は80億〜90億円。

 ヨーグルトの生産を増強する背景には、フルーツサラダヨーグルトが高い評価を得ていることがある。1994年に発売開始したヒット商品は累計7億個以上を販売しており、ミカンと白桃、パイナップル、ブドウの4種類の大粒の果肉が入っているのが特徴。

 「高い評価は女性社員の貢献が大きい」と田島社長は話す。パートも含め現在従業員は285人、うち約40%が女性だ。女性社員が日勤50人、夜勤50人でシフトを組み、手作業でカップに一つ一つ果物を入れ、製造している。

 「他社がマネのできない製法が業界からも評価されている。こうした技術にさらに磨きをかけて、果物系ヨーグルトをさらに拡充させたい」と田島社長。

 現在は、フルーツサラダヨーグルトを1日約8万個製造しているが、新工場では製造数を2倍にする計画だ。また、取引先からは、ヨーグルトの新商品の開発を求める声も強く、新工場では、こうした新商品開発の要望にも応じていく。

 道南では若者の流出や人手不足が大きな課題となっているが、新工場建設には、こうした流れをストップさせたいという思いもあるという。

 田島社長は「ヨーグルトやチーズなど付加価値の高い商品を伸ばすことで、会社全体の価値を高め、北海道の中でも賃上げをリードする会社を目指したい。若者の流出を止め、地元に取り戻したい」と語った。

提供 - 函館新聞社

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