2年で1億円突破…契約栽培生産額

update 2007/1/26 15:20

 【乙部】2005年に乙部町が策定した「農業再生プラン」に基づくブロッコリーなどの野菜類や極小粒黒豆「黒千石(くろせんごく)」の契約栽培による生産額が、計画2年目となる06年度で1億円を突破する見込みだ。同時に農地の有効利用も進んでいて、町や町契約野菜生産出荷組合(林義秀組合長)などは、新たな取り組みに自信を深めている。

 同組合による、06年度のブロッコリー、スイートコーン、カボチャなど野菜類の販売実績は8869万円。内訳はブロッコリー7277万円、スイートコーン1002万円、カボチャ385万円など。ひやま南部大豆生産組合(大川勲組合長)を中心に本格化している黒千石の栽培も順調で、06年度の販売額は種子・商品用合わせて約1290万円(概算)に上る見通し。

 野菜類と黒千石を合わせた販売額は、約1億220万円で、プラン策定から2年間で1億円の大台を突破することが確実。同町の稲作や畜産を含む農業産出額は5億円弱で、契約栽培の生産額が大きな割合を占めるようになった。また、05年度は33・1ヘクタールだった野菜類の栽培面積も06年度は51・9ヘクタール、07年度には約63ヘクタールと倍増する見込み。

 町農林課は「生産額拡大とともに農地の有効利用も進んだ。パート労働者などの雇用拡大や農業・こん包資材などの需要拡大といった波及効果も大きい」と話している。

 同町では05年2月、新規作物の導入や産地育成を盛り込んだ同プランに基づき、契約野菜生産出荷組合が発足。大手農産物卸商社のベジテック(東京)と連携し、首都圏向けのブロッコリーなどの契約栽培を始めた。05年度の生産額は5189万円だった。

 また、黒千石の栽培は、野菜類との輪作体系を確立する目的でスタート。大豆生産組合の取り組みは、全道4市8町の農家と食品メーカーが参加する、北海道黒千石生産組合連合会(村井宣夫組合長)結成の呼び水にもなった。

 25日に開かれた契約野菜生産出荷組合の反省会で林組合長は「町や農協の協力で大きな成果を挙げた。コスト削減も進んでおり、3年目も頑張ろう」とあいさつ。寺島光一郎町長は「補助金に頼らない農業実現が課題。乙部の取り組みは16日に会談した安倍晋三首相にも報告して高く評価された。今まで以上に信頼される作物を発信してほしい」と激励した。

提供 - 函館新聞社



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