06年市消防本部まとめ 火災過去5年で最多 

update 2007/1/25 14:18

 函館市内で昨年1年間に起きた火災は前年に比べ20件増の93件で、過去5年間で最多だったことが市消防本部のまとめで分かった。同本部は「昨年からごみ収集車の火災についても集計を始め、建物以外の小規模な火災の増加が数字を押し上げたのでは」と分析。また、火災による死者全員が70歳以上の高齢者だったことから、万一の際、逃げ遅れがちなお年寄りは特に火の元に注意するよう呼びかけている。

 火災の内訳は、「建物火災」が65件(前年比4件増)と約7割。次いで「車両火災」が17件(同8件増)で、枯れ草や屋外の物品が燃える「その他の火災」が10件(同7件増)だった。車両火災のうち、今回から新たに火災として集計されることになった、ごみ収集車の火災は7件に上った。

 収集車の火災は、ガスが残ったままのスプレー缶などが主な要因。収集車内で缶が圧縮されて漏れ出したガスが、金属同士が接触した時に生じる火花に引火するという。同本部予防課は「整髪料などのスプレー缶や、カセット式コンロのガス缶などは、中身を完全に使い切ってから捨ててほしい」と、ごみの分別マナーの徹底を訴える。

 原因別では、放火(疑いも含む)が17件(同8件増)でトップ。一昨年最も多かったコンロは9件(同2件減)で、たばこも前年同数の9件だった。このほか、ストーブが5件(同3件減)と続く。

 火災による死者は3人(同4人減)で、お年寄りの逃げ遅れが目立った。3人はいずれも70歳以上の高齢者で、うち2人は独り暮らしだった。「特にお年寄りに多いのが仏壇のろうそくの火の消し忘れ。使用する際には十分な注意が必要」(同課)。また、古くからの木造住宅はいったん火が付くと、瞬く間に燃え広がるため、火災警報器の設置を奨励している。

 焼損床面積は、前年比横ばいの2471平方メートル。昨年4月に発生した西桔梗町の納屋3棟を全焼した火災と、若松町の連続火災では、それぞれ約400平方メートルを焼いた。損害額は約4660万円で、一昨年より約350万円減少した。

 同本部は「火災のほとんどが人為的ミスで発生する。暖房器具の周りに燃えやすい物を置かない、鍋に火をかけたら目を離さないなど、基本的な防火対策を実践し、万一に備えてほしい」と話している。

提供 - 函館新聞社



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