鷲ノ木5遺跡を国の史跡に/森町が文化庁に指定申請へ

update 2005/6/10 10:36

 【森】町内の高速道路建設予定地内で見つかり、2月に保存が決まった縄文時代の大規模な環状列石(ストーンサークル)のある「鷲ノ木5遺跡」について、町は9月にも、文化庁に国の史跡としての指定を申請する。来春にも指定を受けた後、国などの補助を得て遺跡整備を始める。

 一昨年秋に出土した環状列石は道内最大で、縄文時代後期(約4000年前)につくられたとみられている。文化庁からも「国指定史跡級の価値がある」と評価を受けている。指定後に町は、遺跡の範囲を決める確認調査などを5年ほどかけて実施する。一帯を史跡公園として整備する構想の実現に踏み出す。

 町教委は、6、7月、4回にわたり、学芸員が遺跡について説明する見学会を開くなど一般公開する。風化を防ぐため常時、シートを掛けており、今回の公開が「発掘されたままの遺跡を見ることができる最後の機会」(町教委)という。

 見学会は、11、25日、7月9、23日。いずれも午前10時に森町役場前集合する。見学希望者は前日までに電話で申し込む。問い合わせは、森町教委TEL01374・2・2186。(金澤 匠) 

  ★鷲ノ木5遺跡

 2003年11月に見つかった。約4000年前の縄文時代後期とみられる環状列石が出土した。大小520個の石が列を成す。

 3重のだ円形状で、南北方向に最大37メートルあり、道内では最大。保存状態が良好で、東北から北海道に続く縄文文化の流れを示す貴重な遺跡だが、道縦貫自動車道の建設ルート上にあったため、保存か、高速道路建設かの論議が続いていた。。

 今年2月に、日本道路公団と道、道教委は、トンネル工法により現状保存すると正式発表。国史跡の指定を受けた後、遺跡の下にトンネルを通す工事を約20億円かけて実施する。

提供 - 函館新聞社



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