中部高パソコン研究部が全日本Web教材開発コンテストで最優秀賞
update 2005/6/7 10:21
第7回全日本Web教材開発コンテスト(学校インターネット教育推進協会主催)で、函館中部高校パソコン研究部の作品が最優秀賞に輝いた。受賞作品は、アイヌ民族の口承文芸「ユーカラ」をテーマにアイヌ文化を幅広く伝える「口承の彼方(かなた)―アイヌユーカラの世界」。部員3人がチームを組んで制作し、全国575チームの中から見事最高賞に選ばれた。
中高生の学習に役立つインターネット教材の出来栄えなどを競うコンテスト。中学生の部と高校生の部があり、提出作品による1次審査、2次審査、審査員のアドバイスに基づく改良という3段階を経て、19チームが4日に東京で開かれた最終選考会に進出した。
メンバーは、大島孝子さん、瀬川まみさん、住吉輝彦君で、全員3年生。「全国に通用するには土地に由来した独自のものを」と、ユーカラをテーマに選定。それぞれの得意分野を生かし、大島さんはBGMや構成、瀬川さんは絵、住吉君は文章を担当。資料集めからスタートし、約5カ月かけて作り上げた。
作品は、木目のテーブル上に本を広げたイメージでデザイン。「読もう」「考えよう」「クイズ」などの7項目を設け、アイヌ文化を分かりやすく紹介している。アイヌの伝統楽器「ムックリ」の演奏やアイヌのあいさつを音声でも聞けるようにするなど工夫している。
「教材なので誤りがあってはいけない。歴史教科書問題でも同じような議論があるが、歴史的事実をどう見て理解するか、和人から見た事実になっていないか、表記にはとても気を使った」と語るのは、文章を担当した住吉君。作品は胆振管内白老町のアイヌ民族博物館の中村斎館長が監修。3人は同館へ取材にも出かけ、ムックリの生演奏や民族舞踊などにも直に触れてきた。
審査の結果、同校と福島高専の2作品が最優秀賞を受賞。中部高には、総務大臣賞とプラチナ賞も授与され、審査員からは「アイヌ民族の歴史や生活、ユーカラの世界が重層的に構成され、技術的にも洗練されている。アイヌへの強い思いが痛いほど伝わった」と、高い評価を得た。
リーダーを務めた大島さんは「プラチナ賞を目指していたので、最優秀賞と聞いて驚いて悲鳴を上げてしまった。じわじわと喜びが沸いてくる」。3人はさらに、Web教材開発の世界大会に挑戦したいと張り切っている。
受賞作品はインターネット(http://
提供 - 函館新聞社
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