イカ漁の新巻下制御装置を開発/東和電機製作所、フジワラなど

update 2005/5/24 10:46

 自動イカ釣り機メーカーの東和電機製作所(函館市吉川町6、浜出雄一社長)と、釣り用重りメーカーのフジワラ(上磯町追分3、藤原鉄弥社長)、道立工業技術センター(同市桔梗町379、米田義昭センター長)などの研究グループが、イカ漁で使う新たな「巻下(まきさげ)制御システム」を共同開発した。鋳鉄製重りで、針が海中で沈降するスピードをアップさせ、イカ釣り機の回転を制御装置が調整する。操業の効率化による漁獲増が見込まれる。

 中小企業基盤整備機構の委託事業で、2002年から調査を開始。03年から実用化に向け、環境や機動性などの課題対策に取り組んできた。

 イカ釣りでの重りはポイントに着くまでの速さが要求され、コストや比重の大きさ、加工しやすさなどから鉛製が主流だった。しかし、近年環境への影響を懸念する声が広がり、見直しを迫られていた。

 新たな素材として用いたのが鋳鉄。密度は7・2グラム/立方センチメートルと、鉛(11グラム/立方センチメートル)に比べ体積は約1・5倍となるが、釣り鐘形状で根元部に4枚の羽を設けることで、沈降時の安定性を高めた。

 また、イカ釣り機の回転速度にも着目。プログラムされた制御装置が針や重りの沈降速度に呼応するようイカ釣り機を駆動させ、釣り糸のたるみを減少させる。重りとの併用では従来より15%速度が増すことが実証された。

 販売を手掛ける浜出社長は「ことしは良さを理解してもらうことに重点を置きたい」と話す。藤原社長は「将来的には海外向けにも」と意欲を見せ、重りの輸送コスト軽減のため製造拠点の増強も視野に入れながら、年間25万本の製造を目指す。

提供 - 函館新聞社



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