30年越しの夢実現/高橋知事「道内経済回復の起爆剤に」

update 2005/5/23 10:39

 北海道新幹線の新函館―新青森間が着工した22日、建設推進に尽力してきた政財界関係者が一堂に会し、函館国際ホテルで「着工記念の集い」を開いた。1973年の基本計画決定から、30年越しの夢の実現―。JR福知山線の脱線事故を受けて自粛しつつも、待ち焦がれた悲願成就に場内は歓喜に包まれた。

 整備新幹線建設促進3道県協議会、北海道と青森県の両新幹線建設促進期成会の主催。

 北側一雄国土交通相、高橋はるみ道知事、三村申吾青森県知事、坂本真一JR北海道会長ら約300人が出席した。

 脱線事故による犠牲者107人に黙とうをささげた後、主催者があいさつした。

 高橋知事は「新幹線開業は人、物、文化の交流を推し進め、道内の経済回復の起爆剤になる。札幌開業を次なる目標としたい」と言明。三村知事は「北海道は青森にとり、最も大切な友。(新幹線で)札幌のライラックを見に行きたい」と、札幌延伸に期待を寄せた。

 来賓は8人が祝辞を述べた。「無事に起工式を迎えることができ、とてもうれしい。計画から32年、本当に長い期間だった」と北側国交相。「10年後の開業に向けて新函館駅と函館空港、駅とのアクセス面を充実させる必要がある」と強調、交通網の早期整備が地域振興につながると指摘した。

 与党整備新幹線建設推進プロジェクトチームの久間章生座長は「青函トンネル開通から長き時を経て、ようやくこの日を迎えられた」と述懐。坂本会長は「安全対策を十分に施し、1日も早い開業を目指したい」と抱負を語った。

 祝宴ではアルコール飲料やアトラクションを慎み、神戸典臣道議会議長の音頭で、牛乳を手に乾杯した。江差町出身のプロ民謡歌手、木村香澄さん(31)が鎮魂歌として江差追分を熱唱。出席者は、感慨深く聴き入っていた。

提供 - 函館新聞社



前のページにもどる   ニュースをもっと読む



ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。

ページ先頭へ

e-HAKODATE .com
e-HAKODATEは、函館市道南の地域情報や函館地図、旅行観光情報、検索エンジンなど、函館道南のための地域ポータルサイトです