市「合流式下水道」を改善/10カ年計画で整備

update 2005/5/19 10:26

 函館市は本年度から、雨水と汚水を同じ管で流す「合流式下水道」の改善整備に着手する。合流式の構造上、大雨の際、雨水とともに一部の汚水が未処理のまま海や川へ流れており、水質の汚染を防ぐことが狙い。市内の公共下水道整備区域のうち、約23%が合流式で、市は2014年度までの10カ年で工事を終える方針だ。

 18日の市議会建設常任委員会(能登谷公委員長)で、市水道局の天満茂夫事業部長が報告した。

 国は環境保全の観点から、合流式下水道を採用する全国191自治体に改善を要請している。2004年4月には下水道法施行令を改正し、10年以内に新たな水質基準をクリアするよう求めており、この間に限り、改善事業費を補助する。市も同制度を活用し、再整備に乗り出す。

 市の下水道は現在、家庭などの汚水や屋外の雨水を1本の管で流す「合流式」と、汚水、雨水のそれぞれに専用の管を設ける「分流式」。合流式は通常時、すべての水が処理場へと流れるが、雨が一定量を超えると、未処理のまま川や海に放流される。

 合併前の旧市内では、整備区域4685ヘクタールのうち、日乃出町や金堀町など、1073・8ヘクタールが合流式となっている。

 具体的な対策は(1)川や海への流出を防ぐごみ等除去装置を設置する(2)汚れがひどい降り始めの雨水の一時的な貯留場所を造り、晴天時に処理する(3)流量の増加に対応できるバイパスを造る―の3種類。

 国の補助金を含めた事業費は総額40億円。同局は「将来の環境汚染防止に向け、整備を確実に進めていきたい」と話している。

提供 - 函館新聞社



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