函館五稜郭病院新棟が6月オープン

update 2005/5/11 10:08

 函館五稜郭病院(高田竹人院長、病床数586床)で増築中の新棟が5月末に完成し、6月13日から供用を始める。1室の最多病床数を6床から4床に減らし、関連科目の病棟を同じフロアにする「臓器別センター方式」を導入する。より効率的な治療が可能になるよう、療養環境に十分、配慮している。

 新棟は既存棟の東側に2003年10月から増築している。鉄筋コンクリート7階建てで、一部6階建て。建物の延べ面積は約2万1700平方メートル、全体では約4万400平方メートルと従来のほぼ倍になる。新棟には8病棟と小児科、産婦人科など4外来、手術室が移る。消化器科と外科といった関連する科目は同じフロアにする。

 病院全体の病床数に変動はないが、全病室で一室当たりの病床数を4床とし、既存棟の病室も12月末までに同様に改修する。プライバシーを重視する患者に対応するため、新棟では個室を1病棟に10室設ける。また、手術室は未使用の医療器具と医療廃棄物の搬出入口を別々にし、衛生面を向上させる。

 このほか、がんの早期発見に役立つ先進的な検査機器「PET―CT(陽電子放射コンピュータ断層撮影装置)」2台を道南で初めて導入。新棟1階に移転する「総合サービスセンター」に地域医療連携室や、老人介護支援センターなどの機能を集約させ、患者の利便性を高める。

 同病院の畑雅孝事務部長は「急性期医療を担う医療機関として、地域のニーズに合った、開かれた病院を目指したい」と話している。

提供 - 函館新聞社



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