連載企画「動き出す8校連携」7

update 2005/5/7 09:42

 ロシア極東国立総合大学函館校校長・イリイン・セルゲイ氏

 ――連携事業の話を聞き、どんな印象を持ちましたか。

 8校連携の話を耳にしたときは、本当にうれしかったです。出身地であるロシアのウラジオストクでは、高等教育部門を中心とし、昔から連携事業に取り組んでいました。函館でも、やっとできたという感覚です。

 ――ウラジオストクの事業の内容は。

 各校の学長が教育をテーマに懇談する場が毎月、設けられていました。市や州政府の代表も参加し、討論を重ねることで、教育を良いものに作りあげていく機関です。

 また、自校と他校を比較することで、特色を磨いていくことも可能になります。こういった先進事例が「自然な形」であり、教育の現場を構築していく礎ととらえています。

 ――連携の効果については。

 同じ地域にある学校同士が別々に歩むこと自体が不自然です。互いに手を取り合うことで、ともに水準を上げていくことができる。そこに意義があると思います。

 加えて、学生間の交流が進むことを期待します。若い時にいろいろな経験をし、広く知識を吸収することが、掛け替えのない「財産」になります。今回の事業が、その橋渡しとなることを願ってやみません。

 ――8校それぞれに特色がありますが。

 極東大は現在、学生36人、税関職員ら研修生を含めると60人ほどです。年齢は18―62歳と幅広く、ほかの学校に比べ特殊と言えます。

 カリキュラムはロシア語のほか、文化や経済、文学史などの講義もあります。市民向けの公開講座にも力を入れています。

 ――特に協力できそうな学校は。

 以前から連携していた道教育大函館校です。ロシア語など語学部門で、一層、良い関係を築いていきたいです。

 また、卒業後に語学の知識を生かし水産関係の職に就く生徒も多いことから、北大水産学部などとも協力していけたらと考えています。

 ――最後に抱負を。

 まだ始まったばかりですが、各校にとってメリットが多い事業だと感じています。教育のレベルアップを通じ、函館をより良いまちにしていけるよう頑張りたいです。

提供 - 函館新聞社



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