連載企画「動き出す8校連携」3/函館工業高等専門学校長・長谷川淳氏

update 2005/5/2 10:20

 ――工業高等専門学校の立場として、事業に果たせる役割は。

 ご存じの通り、技術工学が専門分野です。一般市民も参加できる公開講座を開き、実生活で役に立っている専門知識などを分かりやすく説明し、普及に努めてきました。

 同時に、道南で起業している卒業生もいます。産業界とのパイプも、地道に築いてきました。わが校の特徴をほかの大学と連携し、共同で内容を深めたいと思います。

 ――高等教育機関連携事業に参加するメリットは。

 わが校の使命は、次代を担う技術者や研究者の育成です。技術者といえども一般教養など必要な知識も身に付けてもらいたい。下支えがあってこそ生きる専門知識です。

 とはいえ、講師陣など必ずしもカバーし切れない分野も多い。その点、函館は文系大学にも恵まれている。特別講師に招くなどして、人的財産を有効に使わせてほしいと願っています。

 ――現時点でのアイデアがあれば。

 情報、技術系で領域が類似する公立はこだて未来大学とは、事業が走り出していない今の段階でも、さまざまな活動ができると思っています。

 設備投資の部分で、実現できるかは未知数ですが、例えばテレビ会議システムによる授業。講義室の一角にテレビを設置できれば、どちらかの校舎に移動する時間が省けます。

 ――連携に参加する8校中、唯一の5年制ですが。

 低学年は中学校を卒業したばかりで、大学生とは年代に開きがある。授業単位互換などは時間的制約があって難しい部分もありますが、工夫して、壁は乗り越えていくつもりです。

 わが校が提供できることと、ほかの教育機関が得たい知識や技術を、互いに明確にする。どの学校間でも同じことが言えると思いますが、狙いや目標が定まった時、最大限の学習効果が表れるのではないでしょうか。

 生徒には、知識の翼を大きく広げてほしい。そう願ってやみません。

提供 - 函館新聞社



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