新「森町」町長選・湊氏が当選

update 2005/4/25 10:40

 【森】森と砂原の2町が合併して誕生した新「森町」の町長選は24日、投開票が行われ、旧森町長を9期34年務めた湊美喜夫氏(76)=無所属新=が6614票を獲得、新人の旧森町の元町議、松田兼宗氏(48)=同=に1304票差をつけ初当選した。湊氏は旧森町長からの通算で連続10選となり、道内最多。

 「平成の大合併」後の自治体で首長選挙が行われたのは道内で初めて。湊氏は農協や漁協の組織票に加え、経験と実績を基に「新町の土台づくりに取り組む」と訴え、初代町長の座に就いた。

 松田氏は、世代交代を掲げ、町民の意見を採り入れた町政を、と訴えたが及ばなかった。

 旧森町出身の両候補は、2年前にも旧森町長選を戦ったが、約900票の小差だったため、今回は、約4000人の旧砂原町の票が注目されていた。当日有権者は1万5970人で、投票率は75・40%だった。

 湊氏は25日午前10時、町役場で町選管委員長から当選証書を受け取る。

 湊氏は1928年森町生まれで、旧制八雲中卒。45年旧森町役場に入り、町国保病院事務次長などを経て、71年から旧森町長。
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 新「森町」のかじ取りは、湊氏が担うことになった。9期34年、首長を務めた経験と実績が「世代交代」の声を抑えた。

 多選を批判しつつ「町民参加のまちづくり」を掲げた松田氏は、清新さと行動力をアピールしたが、森町民は、豊富な経験を基に「新町の土台づくりに取り組みたい」と訴えた湊氏に、4月1日に合併した新町の運営を託した。

 湊氏は「新森町の道筋をつける選挙」と位置付け、支持を求めた。全町内会にある強固な後援会を生かして、旧2町をくまなく遊説し、組織票を手堅くまとめた。

 今後、財政状況が厳しさを増す中、産業振興などの対策が求められる。2町は一つになったが、旧森町出身2氏の一騎打ちとあり、旧砂原町との速やかな一体化も必要だろう。多選と高齢を指摘された湊氏が、新町にどのような色づけをしていくのか、手腕が期待される。

提供 - 函館新聞社



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