日米協会がペリーの直筆公文書入手/来年来航150周年

update 2003/11/24 22:33

 1854(安政元)年函館に来航したアメリカ海軍提督、M・C・ペリーが、函館から米国へあてた直筆の公文書の写しを、函館日米協会(野田義成会長)が入手し、23日、会員に公開した。公文書には、当時の函館の人々に親切に迎えられたことなどが直筆の英文で記されている。来年のペリー来航150周年を目前にして、函館とアメリカの交流の基礎となる貴重な資料が“発掘”され、同会では喜びを新たにしている。

 公文書は、1854年5月30日にペリー提督が、滞在先の函館から米海軍長官、ジェームス・C・ドッビンにあてたもの。同年9月に米国の新聞に掲載されるなど、その存在は以前から知られていたが、直筆資料として公にされたことはなかったという。

 今回は、長年ペリーの研究を続ける同会副会長の井上能孝さん(72)が、「当時はタイプライターが普及していない。公文書は手書きではないか」と考え、米国ワシントンにある国立公文書館に照会。同館からマイクロフィルムを入手し、解読した結果、4枚にわたる直筆文書であることが判明した。

 文書には、函館港の利便性の高さとともに、住民の親切や配慮についても触れており、乗組員が自由に街中や郊外へ行き、散策や釣りなどができる状況にあることが報告されている。

 同会によると、ペリーが函館から発信した公文書はこの4枚のみ。同会では、公文書の写しをペリーの写真などとともに表装し、縦60センチ、横120センチほどの額に入れ、23日夜に開いたパーティーで会員にお披露目した。一般には、来年6月に市立函館博物館で開かれるペリーの特別展で公開したい考えだ。

 野田会長は「日米外交の資料として非常に貴重なもの。ペリー来航150周年の節目を前に入手できたことは喜ばしい限り」、資料の解読などにかかわった井上副会長は「ペリーと函館との不思議な縁を感じる」と話している。

提供 - 函館新聞社



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