「百印百詩」に思いをはせて てん刻に挑戦

update 2003/11/24 01:36

 「体験!百印百詩」の体験学習(江差町教委主催)が22日、町生涯学習センターで開かれた。江戸時代末期の1846(弘化3)年11月、江差に滞在していた探検家、松浦武四郎と勤皇派の思想家、頼三樹三郎(らい・みきさぶろう)が、1日で100の印を刻み、漢詩を詠む「百印百詩」を披露したことにちなんでの催し。

 同町教委の宮原浩学芸員が講師を務め、地域の主婦らがてん刻に挑戦した。受講生は文字が白く浮かぶ「白文」と、普通の印鑑のように文字の周囲が白くなる「朱文」の2種類のどちらかを選択。印材となる石に裏返しの文字を書き込み、専用の彫刻刀で丹念に文字を刻んだ。

 てん刻に初挑戦した受講生は、頼、松浦の卓越した才能にすっかり感心した様子。同町本町の主婦植村昭(あき)さん(68)はこの日、初めててん刻に挑戦し、「昭」の1文字を刻んだ。書道をたしなむ植村さんは「一度自分で彫ってみたかった。結構難しいけど、うまくできたら作品に押印してみたい」と話していた。

 1846年に江差の文人が数多く集った「雲石楼」で披露された百印百詩では、江差在住の文人らが詩題を出し、当時22歳の頼が五言絶句で100の漢詩を詠み、29歳の松浦が詩題を印石に刻んだといわれる。

提供 - 函館新聞社



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