旧市役所分庁舎、塔屋残し3階建てに

update 2003/11/19 11:20

 函館市は旧市役所分庁舎(函館市末広町4)の保存活用案をまとめた。建築から80年以上が経過し、老朽化が進んでいるため、現在5階建ての建物を、シンボルとなっている塔屋部分を残した3階建てとするほか、観光案内施設や芸術施設、さらには地域コミュニティー施設として活用することを提案している。今後は有識者や地域住民からなる懇話会を設置し、本年度内に基本構想を策定する方針だ。

 旧分庁舎は1923(大正12)年に丸井今井呉服店として建築。69年に市が購入し、翌70年から水道局、交通局が入居する分庁舎となり、十字街のシンボル的存在として役割を果たしてきた。

 しかし、建物の老朽化などに加え、97年に行った耐力度調査で、震度5弱以上の地震で中規模の被害が発生する危険性が指摘されたため、最後に残った水道局が隣のアクロス十字街に移転した02年11月から閉鎖されている。

 市は、分庁舎が景観形成指定建築物となっていることから、99年に庁内で保存活用検討委員会を設置し、討議を重ねてきた。その中で改修案として〈1〉4、5階の一部を残す(延べ床面積約4678平方メートル)〈2〉4、5階をすべて撤去(同1850平方メートル)〈3〉塔屋部分を残して3階建てにし、裏側を取り壊して建物をL字形に残す(同3005平方メートル)―の3パターンを検討。その結果、使い勝手が良く、30台分の駐車スペースが確保できるBの案を妥当とした。

 活用方針として、1階は観光案内や待ち合わせのための施設、2階は地域住民の芸術活動に対応した施設、3階を住民の交流研修施設と想定。管理運営は民間委託をベースとしているが、懇話会で協議しながら検討する。

 改修には約7億円がかかり、国の都市再生推進事業にかかわる補助制度を活用する方針。

 今後は、懇話会で出た意見を参考に保存活用案を策定。来年度に基本設計と実施設計を、05年度の耐震改修工事を経て06年度の供用開始をそれぞれ予定している。

提供 - 函館新聞社



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