旧市役所分庁舎保存活用法

update 2003/1/21 11:07

 懸案となっている旧市役所分庁舎(末広町4)の活用法について、協同組合十字街商盛会(若山直理事長)は20日、市に同庁舎保存活用に関する最終提言を行った。それによると、建物の保存規模はエレベーターを残したうえでの3階建てが妥当とし、ソフト面では「函館を知ってもらう 函館より発信する」をコンセプトに、高田屋嘉兵衛が函館に来る際に使用した「辰悦丸」の一部の実物大模型展示など8項目の設置を求めている。市はこの提言を参考に、今年度中に素案をまとめる方針。

 旧分庁舎は1923(大正12)年の建築。市水道局が昨年10月、隣接するアクロス十字街(末広町5)に移転し、同庁舎を利用する事業者がなくなったことから、保存活用を急務ととらえる同商盛会は昨年、3度のフォーラムを開き、市民レベルで活用方法の検討を進めた。

 提言はハード、ソフト両面でなされ、このうちハード面では、市の庁内論議で挙がっている@4、5階の一部撤去A建設当時の3階建てに復元B3階建てをベースにエレベーターと外観を残す―のうちBの案を選び、そのうえで、建築当時に近い形での外観の復元や、内部ではバリアフリーやIT化に対応する近代化整備を求めている。

 一方、ソフト面では、高田屋嘉兵衛関連で「辰悦丸」の実物大模型(一部)かレプリカでの展示を求め、嘉兵衛にかかわる資料を整理集約しての「みなと函館資料館」の設置を提言。このほか、渡島、桧山、青森を網羅する「青函ワイド観光案内所」、函館に関する映画、テレビ、CMを紹介する「函館映像ミュージアム(仮称)」や、同ミュージアムに関連するフィルムコミッション事務局の開設などを求めた。同商盛会では「実現可能と思われるもののみを提言した」としている。

 市は提言を参考に、今年度中にたたき台となる素案を作成する考え。「各町会や市民などからも意見をいただいており、早急に素案を作りたい」(総務課)と話している。

提供 - 函館新聞社



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