南茅部の文化財、来週から修復へ

update 2003/1/8 10:35

 世界最古の漆装飾品5点などが焼けた南茅部町の火事で、同町教委の埋蔵文化財調査室では、出土品の資料を外部から集める作業などに追われている。修復作業は14日ごろから始められる見通し。

 同調査室によると、被災した埋蔵文化財は約7万点で、ほとんどが垣ノ島A遺跡からの出土品。同遺跡は来年度に報告される予定だったため、ほとんどが未整理となっている。

 同調査室では6日、焼け跡から取り出した足形付土版などを同町福祉センター内に移し、一時的に保管。これら出土品をデジタルカメラで撮影し、道埋蔵文化センターなどとやり取りしながら保存処理などについて検討を進めている。

 出火の原因はまだ分かっていないが、森署で聞き込みを徹底するなどして、引き続き失火と放火の両面から捜査を進めている。

 現場では消火活動の際の水が凍っており、被災した出土品が氷の下になっている。警察の捜査が終わり次第、未回収となっている出土品の取り扱いが協議されるとみられる。

 同調査室がまとめた被災埋蔵文化財のリスト(7日現在)は次の通り。
 ▼垣ノ島B遺跡=漆装飾品5点(約9000年前のもの)▼垣ノ島A遺跡=足形付土版17点(約5点は回収済み)漆塗り注口土器1点(表面の漆が黒く焼けており修復できるか不明)香炉形土器1点、双口注口土器2点、土笛形土製品1点、ミニチュア壷2点、ミニチュア盃2点、高台付き杯1点、ヒスイ垂飾1点、線刻石1点、ほか土器・石器約7万点▼磨光B遺跡=アスファルト2点▼八木B遺跡=大型注口土器・下部有孔土器1点、ヒスイ3点▼豊崎N遺跡=アスファルト1点▼大船遺跡=ヒスイ1点

提供 - 函館新聞社



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