渡島海域の越冬コクガン過去最多

update 2003/5/1 12:07

 日本野鳥の会函館支部(有馬健二支部長)はこのほど、この冬のコクガン調査の結果をまとめた。それによると、渡島地方の主な海域で越冬したコクガンは1000羽を超えており、同支部では「過去20年の観測で最多」としている。

 コクガンは国の天然記念物で、頭から首にかけて黒く、首の白いレース模様が特徴。毎冬、アラスカやシベリアから飛来し、道南沿岸などで越冬するが、詳しい生態は解明されていないという。

 同支部では毎年、コクガンの生息調査を実施しており、今冬も会員らが昨年12月10日から今年3月30日にかけて、志海苔―戸井町釜谷、上磯町富川―木古内町札苅、南茅部町川pヤ―尾札部の3海域で、干潮時に延べ64回の観測を行った。

 調査結果によると、コクガンの飛来を初めて認めた日(初認日)は昨年12月10日で、志海苔海域で16羽を確認している。移住期の12月中は全体的に観測数も少ないが、1月の定住期に入ると3海域で3ケタに達している。

 2月は越冬数が最も多くなる時期で、15―17日の3日間の調査では、志海苔海域(2月15日)で115羽、上磯海域(同16日)で264羽、南茅部海域(同17日)で660羽、総数1039羽を確認した。同支部ではその後の観測数が伸びないことから、この3日間をピークとし、今冬の最多越冬数と定めた。これまで最も多かったのは昨冬の800羽。

 越冬数が増えたことについて、有馬支部長は「一概には言えないが、気象条件や受け入れ環境の変化などさまざまな要因が重なったと思われる。支部としても増えるのはうれしいし、来冬以降の調査に張り合いも出る」と話している。

提供 - 函館新聞社



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