凍結防止剤自動散布装置を設置

update 2002/12/24 10:42

 市道上湯川団地通に、市内で初めて凍結防止剤自動散布装置が設置された。道内では道道函館南茅部線の矢別トンネルの出入口など50カ所以上に従来型が設置されているが、市街地用に小型化された最新型は道内でも初めて。建設・管理費がかさむロードヒーティングからの撤退の動きが加速しており、市街地用に改良された新兵器が凍結路面対策として注目されている。

 設置場所は下りの右カーブでロードヒーティングの切れ目に当たり、冬場は路外逸脱などの事故が多い。設置されたのは円盤が回転して凍結防止剤をはじき飛ばすように散布する定置式凍結防止剤散布装置「まきえもんJr」。従来型を奥行き39センチ、重さ約70キロに小型化。前方9メートル、左7メートル、右4メートルを最大として、散布範囲を32段階に調節できる。

 センサーで接近する人や自動車を感知して散布を中止するので、人や自動車に薬剤があたる危険性は少ない。外気温と散布時間帯を設定すれば、気温が下がり、凍結の恐れがある場合だけ、自動的に凍結防止剤を散布する。

 使用する凍結防止剤は、塩化ナトリウムなどを含まない地球に優しい低公害タイプ。凍結防止剤の効果は、20時間持続して、1日3回程度の散布で凍結路面をシャーベット状にする。装置と凍結防止剤の代理店B・E・S・T・ヨコヤマ(本社・函館、藤原冨藏社長)では「誤って口にしても基本的無害」という。

 市内では、00年度末現在62カ所の車道にロードヒーティングが設置され、総延長は約7・3キロ。設置には1平方メートル当たり、5―6万円の設置費がかかり、幅員6メートルの片側1車線の一般的な道路では1メートル当たり30―36万の建設費を要する。さらに電気代などの維持費は約1億1500万円。全道的にも、脱ロードヒーティングの動きは強まっている。

 装置は軽量・小型化されて移動しやすく、センサーを含めて設置費は約20万円。同社によると、工事現場やホテルなどからの問い合わせもあるという。

 同社では「道内の要望に合わせて開発した。狭い道路などでも低コストで路面凍結防止対策がとれる」と、この新製品に期待している。

提供 - 函館新聞社



前のページにもどる   ニュースをもっと読む



ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。

ページ先頭へ

e-HAKODATE .com
e-HAKODATEは、函館市道南の地域情報や函館地図、旅行観光情報、検索エンジンなど、函館道南のための地域ポータルサイトです