海藻技術研究所、17日に施設着工

update 2003/2/13 11:07

 函館市弁天町24に海藻(かいそう)技術研究所を開設する、コンクリート製品・水産事業大手「共和コンクリート工業」(本社・札幌)の本間丈士社長は12日、市役所に井上博司市長を訪問し、具体的な計画を明らかにした。大型バイオプールなどを備えた研究施設「アルガテック キョウワ」(仮称)の建設に17日着手、6月から北大水産学部との共同研究を始める。同市などが産学官で進める「函館水産・海洋都市構想」の進出企業の第1号としても、各方面から注目されそうだ。

 この日は北大水産学部の山内晧平学部長と、同構想の受け皿となる「函館海洋科学創成研究会」の沼崎弥太郎会長らも同席。本間社長は井上市長と握手を交わした後、函館進出の抱負などを語った。

 同社では大型魚礁やヤリイカ産卵礁などを開発、販売しているが、コンブ・アワビなどの生育の可能性が低い暖水域での養殖について、関係漁協などから協力要請を受けているという。

 このため「極めて高水準の海藻研究成果を所有している」(同社)という北大水産学部とチームを編成、藻場(もば)造成技術の共同研究に着手することとし、同構想で民間機関の受け入れに積極的な同市とも連携を図る。

 計画によると、同研究所は、弁天町の「富士海洋土木」から所有地約870平方メートルを借り受け、平屋建て約347平方メートルの施設を建設。内部には寒流系海藻と熱帯・亜熱帯系の大型バイオプール各1基(いずれも直径15メートル、深さ1・5メートル)のほか、バイオ研究室などを整備する。建設費は約1億5000万円。当初は常駐の研究員ら5人を置く。

 市は市工業振興促進条例に基づき、同社に対し、固定資産税相当額を5年間、補助することなどを検討する。

 また、北大水産学部の山内学部長は「実験室だけの研究から脱皮することが大学の課題。産学官連携の第一歩として、蓄積した学問的なノウハウを提供したい」と共同研究を歓迎している。

提供 - 函館新聞社



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