函館どつく来月から新型船建造

2003/10/30
 函館どつく(本社・函館市)は11月から、新しいタイプの木材兼ばら積み貨物船「スーパーハンディ32」の第1号の建造に着手する。3万2000トン型浅喫水の船としては5年ぶりの新設計で、船尾部分の改良などで船体重量の減量に成功、同型の従来船より載荷重量が増し、推進力も優れているという。既に国内外から12隻の受注があり、同社では同クラスの主力船として定着させたい考えだ。

 新型船は、同社が進める経営再建計画の柱として、初期設計段階から名村造船所(本社・大阪)の協力を得て、新たに開発。昨年9月の受注開始で、1隻目は2004年5月に香港のパシフィック・ベイスン社に引き渡す予定。開発費用は2―3億円で建造費は18億円。

 後部デッキ(プープデッキ)をなくし、船体の重量を150トン軽減。その分の載荷重量を増加させた。また、かじを、下から支える棒状の部品(シューピース)のない「マリーナ型」に変更することで、プロペラを大型化。最高速度は同型エンジンを搭載した同社の従来船より0・4ノット速い14・4ノットとなっている。

 同社船舶設計部の犬伏健部長は「推進性能を最も左右する船尾を改良した。載荷重量の増加や最高速度の引き上げなどで商品価値を高めた。どこまで受注が伸びるか分からないが、30隻は売りたい」と話している。

提供:函館新聞社

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