初日から舌戦続く

2003/10/29
 21世紀の政権の枠組みと道南の政界地図を占う第43回衆院選が、28日公示された。景気低迷や雇用確保、自衛隊の海外派遣などの諸課題を抱える中、道8区に立候補した4氏は、選挙カーで函館市内や近隣町村を走り、行く先々で政策などを懸命にアピールした。小選挙区制導入後初の保守分裂となり、マニフェスト(政権公約)による政権選択も絡むとあって激戦は必至。マイク合戦が枯れ葉の舞う季節を熱く盛り上げ、有権者の審判を仰ぐ12日間の選挙戦に突入した。

 各陣営の運動員は午前8時半、道選管渡島支所で届け出を済ませた後、タスキやポスターなどの“7つ道具”を受け取り、本陣へ。支援者が見守る中で出陣式を行い、各候補は選挙戦への思いをマイクに託した。

 第一声を終えると、候補者やウグイス嬢らは声援を受けながら選挙カーに飛び乗り、陣営を後に。窓越しに手を振りながら繁華街や住宅地などを精力的に回ったほか、車から降り立ち、有権者との握手を繰り返した。

 本命不在の道8区は、道内有数の激戦区。函館市昭和1のタウンプラザで買い物していた主婦(36)は「今回は“マニフェスト”という物差しがあって、これまでの選挙よりも党を比較しやすい。これから少し勉強して投票しに行くつもり」といい、各党が掲げるマニフェストに注目が集まり、選挙も一定の関心を集めそうだ。

 時には「○○候補をお願いします」とのスピーカーからの声が交錯する“ニアミス”の場面もあり、選挙戦は初日からヒートアップした。市内湯川で商店を営む男性(55)は「今後の函館を考えて、投票したい人とは別に、政権を取れそうな党にいれると思う。大事な選挙になりそう」と話していた。

提供:函館新聞社

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