2003/10/27
自動車整備の函東自動車興業（本社・函館市浅野町４、福崎靖彦社長）が、同社で車検を受けた車に車検有効期間内、洗車を無料するなどして、話題になっている。ガソリンスタンド（ＧＳ）の車検サービスがシェア（占有率）を伸ばし、全国展開のフランチャイズ整備会社が勢力を増す中、中小企業の自動車整備工場は苦戦続き。同社の取り組みはモデルケースとなりそうだ。
同社は無料洗車以外にも、工場の一画に広さ８４平方メートルの休憩室を新設。一部ガラス張りにして整備状況を見られるようにした。また、パソコン３台と大型液晶テレビや清涼飲料水の無料自販機を設置。「ふらりと立ち寄っていただけるようにした」という。７月下旬からサービスを開始し、順調に整備自動車台数を伸ばしており、年末には対前年比３０％増を見込んでいる。
こうしたサービスを展開したのは、〈1〉自動車の性能が向上し、整備の頻度が減少した〈2〉車検の点検項目が減った―など、自動車整備工場を取り巻く情勢が厳しくなったため。「ＧＳは給油客との接点を利用し、車検に結び付けている。当社はＧＳの主力サービスである洗車を無料にすることで、顧客の囲い込み図る戦略」と話している。
提供：函館新聞社
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