白百合125周年記念企画・なかにし礼講演会

update 2003/10/12 11:22

 函館白百合学園(青木タマキ校長)は11日、創立125周年を記念し、直木賞作家のなかにし礼氏を招いた講演会を函館市芸術ホールで開いた。会場には約800人が詰めかけ、なかにし氏の話に耳を傾けた。

 なかにし氏は1938年中国・牡丹江市生まれ。立教大学卒業後、作詞家として数々のヒットを飛ばした。その後、作家としての活動をスタートさせ、2000年に「長崎ぶらぶら節」で第122回直木賞を受賞。

 「人生の黄金律」を演題にステージに立ったなかにし氏は、小説を書き始めたきっかけについて「時代が昭和から平成に移ったときに詩を書くということが音を立てて崩れ、気持ちが失せた」と説明。さらに中国で生まれ、戦争で財産や父親、ふるさとを失った経験などを「直視しなければいけないと思った」と華麗な転身の裏側を語った。

 98年に発表した小説「兄弟」については、確執のあった兄に対して抱いていた黒々したものを小説に書き出していくうちに「自分と兄が同じ人間だったのでは」と思うようになり「小説を書く意味を初めて知った」などと語った。(小豆畑 栄)

提供 - 函館新聞社



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