ギリヤークさんが2年ぶり函館公演

update 2021/8/22 07:56


 函館出身で東京在住の大道芸人ギリヤーク尼ヶ崎さんさん(91)が21日、函館市松風町のはこだてグリーンプラザで青空舞踏公演を開いた。函館では2年ぶりとなる公演に約300人が足を運び、魂のこもった情熱的な舞踏に熱い声援を送った。

 毎年夏に道内各地で公演を行ってきたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で昨年は中止となった。今年も函館公演実施は危ぶまれたが、地元の支援者の協力により実現にこぎつけた。

 19日に誕生日を迎えたギリヤークさんにとって、91歳を迎えて最初のステージ。ギリヤークさんは観客に「みなさんのおかげでこの年齢まで踊り続けることができた。これからも命あるかぎり大道芸人としての活動を続けていく」と宣言し、代表作である「じょんがら一代」や「果たし合い」など4演目を熱演。「よされ節」では観客をステージに呼び込み、手をつなぎながら笑顔で舞を披露し、ラストの「念仏じょんがら」では母親の遺影を手に「お母さーん」と絶叫した。

 函館市の会社員、山桝仁士さん(60)は「20年前に帯広でギリヤークさんの公演を見て衝撃を受けた。当時に比べ、動きは少なくなったが強い思いが伝わってきて感動した」と話していた。

 22日にはギリヤークさんが主演、監督を務めたドキュメンタリー映画「魂の踊り」の上映会が札幌で行われ、舞台あいさつに登場する予定。

提供 - 函館新聞社

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