26日に浪曲「五稜郭始末記」函館初演

update 2021/6/12 06:57


 箱館戦争(1868〜69年)終結後、市街地に放置された旧幕府軍戦死者の埋葬に尽力した柳川熊吉(1825〜1907年)の義挙を主題とした浪曲「五稜郭始末記」の公演が26日午後6時から、函館市青年センター(千代台町)で開かれる。函館初演で、浪曲師、東家一太郎さんと曲師(三味線)、東家美(みつ)さん夫妻が出演する。

 東家一太郎函館応援会の主催で函館碧血会が協力。「箱館戦争終結152周年 千代ヶ岡陣屋跡での講談と浪曲の夕べ」と題して開催。函館の講釈師、荒到夢形さんがゲスト出演し、父子で戦死した「中島三郎助伝」を演じる。

 五稜郭始末記の作者は笹井邦平さんで、2000年に日本芸術文化振興会(国立演芸場)が募集する大衆芸能脚本浪曲部門の受賞作。一太郎さんの師匠、2代目東家浦太郎さんが演じてきた作品を受け継いだ。

 熊吉は市街地に放置された遺体を大工棟梁の大岡助右衛門らと協力し、実行寺や称名寺などに埋葬。碧血碑建立時には発起人に名を連ね、管理人も務めた。浪曲では、形見の品を家族に届けたいとする熊吉と、その行動を助ける官軍の田島圭三(圭蔵)。立場は違っても義理人情で心を通じ合わせ、その後、碑前に庵を構えた熊吉の半生を浪曲の節と三味線の音色で届ける。

 一太郎さんの函館での公演は19年7月以来。前日の25日には函館碧血会が開催する碑前慰霊祭にも参列を予定する。一太郎さんは「次に函館を訪れる時には『五稜郭始末記』を口演すると誓っていた。今回、ご当地函館で奉納浪曲、浪曲会の機会をいただいた。お客さまとたくさんの出会いを楽しみにしている」とコメントを寄せた。

 入場無料で定員は100人。希望者は直接会場へ。また、同日午後1時からは函館蔦屋書店でも公演する(入場無料、30席、投げ銭歓迎)。

提供 - 函館新聞社

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