アオリイカ編隊で泳ぐ 海洋研究センターで9匹展示

update 2020/10/21 08:15


 函館国際水産・海洋都市推進機構(石尾清広代表理事)は、市国際水産・海洋総合研究センター(弁天町)の常設円形水槽で、高級食材として知られるアオリイカ9匹を展示している。胴長20センチを超す大ぶりな個体もおり、水槽内を優雅に泳いでいる。これほどまとまった量のアオリイカの展示は珍しい。

 今月8日に七飯町在住の釣り人から5匹、同13日に北大水産学部附属練習船「うしお丸」から4匹の提供を受けた。1日に2回、餌にイカナゴを与えながら行動を観察している。

 函館頭足類科学研究所の桜井泰憲所長は「アオリイカは社会性があって、編隊を組んで遊泳する。鏡に映った自分の姿を自分と認識することができる頭のいいイカ」と解説。また、目に入った情報に合わせ体色を変化させる。桜井所長は「函館周辺で、これほど大量にアオリイカが見られるのは珍しい。分布が北の方に進んでいる」と話す。

 水槽には3つの窓が付くほか、上から見ることもできる。顔を近づけると、アオリイカが見学者に接近する「タッチ行動」が見られる。

 アオリイカは、ヤリイカ科アオリイカ属の1年魚。イカの中でも最高級の食材といわれ、市場価値も高い。身は甘みが強く、刺し身は絶品。釣り(エギング)で最も人気のあるターゲットで、関西などではなじみのあるイカ。函館では「スミイカ」と呼ばれ、スーパーなどで市販されることもある。

 機構が作った説明板によると、アオリイカは道南部以南の沿岸部に分布し、胴の長さが最大で40〜50センチ、重さ2キロを超える大物も。岩礁域や海藻の生えている場所に生息し、非常に目が良く真後ろ以外のほぼ全方向を見ることができるという。

 平日午前9時〜午後5時。見学無料。来場者はマスクを着用する。問い合わせは同機構(0138・21・4600)へ。

提供 - 函館新聞社

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