歳の市 年の瀬のまちに縁起物並ぶ

2017/12/29
 街頭でしめ飾りなどを販売する「歳(とし)の市」が今年も函館市内で開かれている。かつては歳末の風物詩として、数多くの露店が軒を連ねたはこだてグリーンプラザ沿いでは今年は1軒のみとなったが、縁起物を買い求める客が足を運び、雪深い師走の大門に「よいお年を」の声が響いている。

 大門地区では昨年まで2店が並んだが、今年は1店舗のみで、訪れた人の中には「今年は1軒だけかい」と寂しさを口にする姿もみられた。25日から営業している国井弘昭さん(62)は「親の代から続いているので、毎年来てくれるお客さんがいる。名前は知らなくても、1年に1回、ここで会うと分かりますね」と話す。

 国井さんが扱うしめ飾りは、夏場に刈り取った後に乾燥させたスゲグサ(菅草)で10月ごろから作り続ける。玄関用の飾りは家庭用から企業用まで大小取りそろえ、輪通し、繭玉、生のダイダイ(橙)、ゆずり葉なども扱う。「ごぼう締め」の売れ筋は2尺5寸(約75センチ)か3尺(約90センチ)で、近年は神棚が小さな家庭もあることから1尺5寸(約45センチ)も用意している。

 午前8時から午後5時過ぎまで営業。大安が重なる30日は混み合うとみられ、31日は日没ごろに営業を終了する。

提供:函館新聞社

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